都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

ミャンマーの実習生

今月から介護施設に勤務するミャンマーからの実習生、ポポさんとキンさんに週一で日本語を教えることになりました。

二人は昨年12月に来日したばかりですが、すでに日本語検定のN3を取得しており、簡単な日常会話はクリアできています。

私が以前に教えていたベトナム人よりも理解するスピードが早く、驚かされることが多いのですが、これには理由があるようです。

ミャンマー語は日本語と同じSOV型(主語-目的語-動詞)の並びになっています。つまり、日本語の単語を覚えてミャンマー語と同じように組み合わせていけば、日本語で会話ができるようになっているのです。ちなみに、英語や中国語など多くの外国語はSVO型(主語-動詞-目的語)でありまして、中国人のマネをするとき「私、食べます、餃子ね」みたいになるのは、あながち誇張ってわけでもない。語順の壁は、案外高いのは、我々が英語を学んでいても感じるところです。

加えて、ミャンマー語の発音の構成数は日本語よりも多く、日本語と似ている音もあることから発音も流暢です。

日本語は、書くのが難しいけれど、発音するのは容易だとされているのです。 

担当する二人は、日本での永住を望んでおり、そのために5年以内に介護福祉士を取るという目標を持っています。

語学学習において、一番大切なのは学習者本人の意欲であり、教える側は動機付けがすべてだと言っていいでしょう。

彼女たちは、それぞれに個室が与えられていて、受け入れ側(介護施設)の万全な支援態勢もあるので明るい未来がハッキリと見えています。

大谷翔平を指導するコーチは、さぞかし楽しかったろうなと思ったりしています。

コンプライアンス

孤独のグルメ』を見ていてイライラするのは、下戸の主人公が居酒屋だと知りながら入店して、酒のツマミみたいなものを単品で頼んで、ご飯をがっつくシーンです。普通の定食メニューであれば、納得できるんだけど、居酒屋でツマミってのはねぇ。

鍋物だってそうでしょう。ご飯のおかずとしては、食べにくい。グツグツさせてる状態は、調理中ってことなので、インターバルが欲しい。そのタイミングがお酒だと思うんです。ご飯じゃありません。

 

二所ノ関部屋の大の里が20歳未満の力士と飲酒した件で、厳重注意処分を受けました。お呼ばれした席ではなく、身内の食事での出来事です。

こういうのって、どうして発覚するんでしょうね。黙ってれば分からないと思うんだけど。嫌がっているのを強制したんですかねぇ?

私は、お酒を20歳以上としているところに無理があるように思います。

そういう事実があったとしても、当事者が納得していればいいんじゃないかと。

取り締まったところで誰も喜んじゃいないってのは、どうなんでしょう?
常識から外れているからこそ、相撲取りだと思うのであります。

サン・ジョルディの日

4月23日は『サン・ジョルディの日』です。

日本ではあまり知られていませんが、スペイン生まれのイベントで、バラの花と本を贈る日とされています。

バレンタインでチョコレートを贈るよりも知的で有意義だと思うのですが、落ち目と言われる出版業界にリーダーシップを取れる人がいないんでしょうか? 全く知れ渡ることなく、恵方巻どころかハロウィンにさえ抜かれた記念日の感があります。

我が国において、文字が読めない人なんてほとんどいませんし、世界有数の読書大国でもあるわけですが、秋に読書週間はあるものの、それが購買動機に直接繋がっていないのは、業者の怠慢だと思います。絶好のチャンスなんですけどね。年代や性別でセグメントするようにAmazonとタッグを組めば、巨大な市場が広がっているに違いありません。そういうの『イマーシブ・フォート東京』のマーケッターである森岡毅にお願いすると、いろんな知恵が出てくると思うんだけど、どうでしょう?

 

プロ野球名語録

「野球が他の競技と少し違うのは、プレーの最中に間が多いことだ。それだけ考える時間があり、準備する時間がある。どれだけ意識して準備できるかで結果が左右される」(宮本慎也著・意識力より)

「メガネをかけるとレンズの奥の瞳の動きが分かりにくい。これが捕手がメガネをかける最大の武器になる」(古田敦也

「お前、イチローがタバコ吸ってるって思うか?」(鈴木誠也に向かって黒田博樹が)

「何事も表と裏がある。表ばっかり見ていたら裏はわからない」(根本陸夫

「変わらずに失敗した人間はたくさんいたが、変えて失敗した人間はほとんどいない」(橋上秀樹が説く野村克也監督の教え)

「盗塁を多くできる選手は、それだけ投手のことを多角的に見ているから、必然的に打率も上がってくる」(赤星憲弘著・頭で走る盗塁論より)

「信号の赤は停止、青は進めで、人間の意識にもインプットされている。だから、青手袋をはめ、いつでも発進するぞという恐怖心を相手バッテリーに与えていました」(青い稲妻と言われた松本匡史

「勝てないチームはベンチの雰囲気が良くない。代打や守備固めの準備だと言って、試合を見ていない選手が多いのだ」(落合博満著・決断=実行より)

「僕の守備は200キロのサーブに対応するテニスのレシーバーの動きをヒントにしている。バッターのインパクトの瞬間に動き出す、車で言えばセカンド発進ということ」(川相昌弘

「コーチ?僕のバッティングは僕にしか分からないですよ。どうやってアドバイスするんですか?」(調子が悪い時、コーチからアドバイスを受けることがあるのかとの質問に答えるイチロー

「なんや、その髪の色は。奥さんに聞いてみな。自分の子供が将来、サッカーの香川真司選手とお前と、どっちのようになって欲しいっかって?」(茶髪に染めた前田健太に向かってPL学園先輩の宮本慎也が)

「オリジナルとは組み合わせの妙である」(古田敦也著・優柔決断のすすめより)

運転者

クルマの事故というものは、マイナスにマイナスが重なって、成立するようなところがあります。

ちょっとしたミスは、頻繁に発生しているもので、例えば前方不注意的なことは結構あるんじゃないかと思っています。確認しておきたい情報は、前面だけではありませんからね。富士山や海が見えなくても、すっごくキレイなおねーさんがいたら、目で追います。普通そうです。

並走するもう一台のクルマでも、ドライブスルーで購入したビッグマックに齧り付いていたりすると、その一瞬が事故に繋がったりします。

そう考えると、事故が起こらない方が不思議だったりして、まさに運を転がすのが運転なんだなぁと思うのです。

他のクルマは、みんなちゃんとしてるの前提で、速度オーバーしたり、黄色信号で加速したりするんだけど、そういうのは自分の運の無駄遣いとなって、後々しっぺ返しが来る、そんな気がします。運は減るということ。還暦を過ぎると、そういうのが分かるようになるのです。

 

『運転者』(喜多川泰著・ディスカバートゥエンティワン)は、歩合制の保険営業に転職した中年の男が、偶然乗ったタクシーの運転手から「運」は〈いいか〉〈悪いか〉で判断するもんじゃなくて、〈使う〉〈貯める〉で表現するものだと諭されます。最初に〈貯める〉があって、ある程度貯まったら〈使う〉が出来る。つまり、後払いだということです。何もしていないのに、いいことが起こったりはしません。周囲から運がいいと思われている人は、貯まったから使っただけのことだと解釈するべきだという話。なるほどねぇ。

こういう抹香臭い話は、若い人の心に刺さりにくいようですが、結構真理を突いているように、還暦すぎると思ったりします。

バカリズムが好んで使う「徳を積む」話にも繋がっており、大谷翔平が「ゴミを拾う」心掛けもそういうことだと納得しています。

 

【テーマ】タイトル・時代性・学習性 16点

【文章技巧】読みやすさ・バランス 15点

【人物描写】キャラクター・心理描写・思い入れ 15点

【構成】つかみ・意外性・スピード感 16点

【読後感】爽快感・オススメ度 15点

【合計】77点

退職代行

厚生労働省の調査では、4年前の2020年3月に大学を卒業した新入社員のうち、就職後3年以内に離職した人の割合は32.3%とのこと。3年以内の離職率は、ここ10年以上、3割を超える水準で「10人就職したら3人以上は離職する」という状況が続いているんだそうです。

今月から勤め始めた新入社員が、一ヶ月も経たないうちに辞めちゃってるケースも珍しくありません。

少し様子が違うのは、そうした社員の退職希望を企業側に伝える退職代行サービスという商売が誕生し、依頼が殺到しているってとこです。

最近の新入社員は、学生時代が新型コロナウイルス禍と重なったことで、コミュニケーション能力が著しく欠けているせいだと見られています。

辞めるということさえ伝えられないんだから、引き留める気にもなりませんが、お金を払ってでもその煩わしさから逃れようとするのは時代だなぁと思ったりもします。
なぜ、あっさり辞めてしまうかというと、背景には多くの企業が抱える人手不足問題があるからです。辞めても次を見つけやすいということ。

だけど、そんなに簡単に辞めちゃった場合、その次の勤め先の継続率はどうなんでしょうね?辞めグセがついちゃうような気もしますが。

若い人が直ぐに辞めてしまうような企業は、技能実習や特定技能の外国人を雇う方向に舵を切った方がいい。コストは日本人よりも少しかかるかもしれないけれど、採用すれば5年以上の勤続が見込めますからね。理屈をこねて思うように働いてくれない新卒の日本人よりも、日本に馴染もうと一生懸命な外国人の方が絶対、役に立ちます。そういう時代なのです。

燕は戻ってこない

ちょっと前の話ですが、タレントの指原莉乃が自身の卵子凍結を行ったというニュースがネットを賑わしておりました。

卵子凍結の大きな目的は、卵子を保存して将来の妊娠に備えることだそうです。

加齢によって、妊娠率の低下や流産率の上昇につながるため、若いうちに卵子凍結をすることの意味があるといいます。

アップルやメタなどのIT大手では、女性社員が卵子凍結するための資金援助を行っているという話であり、そういう考えは時代の最先端なのかもしれません。

 

『燕は戻ってこない』(桐野夏生著・集英社文庫)は、割りのいいアルバイトだと同僚に卵子提供を勧められ、国内では認められていない代理母出産を持ちかけられた主人公の物語です。文中の表現が露骨で、ここまで書いちゃうんだと思わせるドギツイ内容ですが、今月末にはNHKのドラマ10で映像化されると言いますから、どのあたりで折り合いをつけるのか、非常に興味があります。ただ、小説としてはちょっと。私には合いませんでした。

 

【テーマ】タイトル・時代性・学習性 16点

【文章技巧】読みやすさ・バランス 16点

【人物描写】キャラクター・心理描写・思い入れ 15点

【構成】つかみ・意外性・スピード感 15点

【読後感】爽快感・オススメ度 14点

【合計】76点