都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

ネガティブ思考

今年のサッカー日本代表のW杯前の国際試合戦績は、以下のとおりです。

1/27(木)    アジア最終予選 日本○2-0中国(埼玉)
2/1(火)      アジア最終予選 日本○2-0サウジアラビア(埼玉)
3/24(木)    アジア最終予選 日本○2-0オーストラリア(シドニー
3/29(火)    アジア最終予選 日本△1-1ベトナム(埼玉)
6/2(木) キリンチャレンジカップ 日本○4-1パラグアイ(札幌)
6/6(月)      キリンチャレンジカップ 日本✖️0-1ブラジル(国立競技場)
6/10(金)    キリンカップサッカー 日本○4-1ガーナ(神戸)
6/14(火)    キリンカップサッカー   日本✖️0-3チュニジア(大阪)
7/19(火)     EAFF E-1 サッカー選手権 日本○6-0香港(茨城)
7/24(日)     EAFF E-1 サッカー選手権    日本△0-0中国(愛知)
7/27(水)     EAFF E-1 サッカー選手権    日本○3-0韓国(愛知)
9/23(金)     キリンチャレンジカップ 日本○2-0アメリカ(ドイツ)
9/27(火)     キリンチャレンジカップ 日本△0-0エクアドル(ドイツ)
11/17(木)    国際親善試合 日本✖️1-2カナダ(アラブ首長国連邦

 

負けたのが、ブラジル(FIFAランキング1位)チュニジア(30位)カナダ(41位)、引き分けがエクアドル(44位)それにW杯予選敗退の中国(79位)ベトナム(96位)です。

勝ったのが、アメリカ(16位)韓国(28位)オーストラリア(38位)サウジアラビア(51位)ガーナ(61位)それにW杯予選敗退のパラグアイ(47位)中国(79位)香港(145位)でした。

24位の日本がランキング上位に勝ったのは、アメリカ戦のみ。

ランキング下位に負けたのは、チュニジア、カナダ。エクアドル、中国、ベトナムにも引き分けています。

つまり、たまに番狂わせが起こることもあるけど、総じてランキングは実力を反映しているように思います。日本はそれほど強くない。守りは固いけれど、攻め手を欠いているのがチームの特徴と言えるでしょう。

ドイツ戦は、日本の布陣が隙だらけの前半にスタミナを消耗した上から目線の油断したドイツに対し、ヤケクソで変更したシステムが思いがけず機能し、浅野選手による100回に1回のまぐれ当たりが宝くじ的にヒットしたのが私の見立て。柳の下に二匹目がいるとは思えません。

コスタリカは31位。チュニジアの一つ下です。

応援する気持ちはあるんだけど、一喜一憂して上げたり下げたりするのは、趣味じゃないんだなぁ。

ローマは一日にして成らず

世界の人口ランキングは以下のようになっています。

 

1位 中国 2位 インド 3位 アメリカ 4位 インドネシア 5位 パキスタン 6位 ブラジル 7位 ナイジェリア 8位 バングラディシュ 9位 ロシア 10位 メキシコ 11位 日本

 

サッカーW杯には、これらの人口大国があまり出場していません。

ブラジル・メキシコ以外は、戦力的にそれほど強くなく、国としても力が入っていないのが現状です。

逆に言えば、小国であってもチャンスがあるから面白い。

コスタリカなんて、人口520万人ですからね。

なぜ、そんな風になっているのかを調べてみると、サッカーがひと昔前のボクシングのように、貧困から成り上がっていくスポーツだってことが大きな理由として挙げられるようです。

クリスティアーノ・ロナウドポルトガル)なんて、年俸1億2,500万ドルですよ。メッシ(アルゼンチン)とネイマール(ブラジル)も100億円超のプレーヤーです。夢があるなぁ。

中国の場合、自国での収入が多く、あまり好かれていないこともあって、本場のヨーロッパへ出て行こうとしない。

インドはカースト制のもと、下のポジションにいると、貧し過ぎてスポーツどころじゃない。

この競技は世界的な広がりの中で、システム化されている部分が大きく、国のレベルで強化に乗り出さないと選手が育たなくなっているのです。

日本がここまでになったのも、Jリーグを創設してクラブチームをもとにしたピラミッド構造とし、企業色を弱める。地域に根付いた文化とする。有力な選手が海外へ挑戦させる。外国人指導者を招くなどのプロセスを経て、ようやく実りつつあるのです。時間がかかりました。最初に絵を描いた人たちがエラいとつくづく思います。

いや、小国でも対等に闘うことができるってのは痛快ですね。

 

お笑いマーケティング

お笑い演劇ユニット『ダウ90000』が面白い。

もともとは、日大芸術学部の演劇サークルが母体となっていて、その中の一人、蓮見翔がメンバーの中で就職する気のない人間を募ったところから始まります。男性四人女性四人の構成ですが、それぞれに際立った個性はなく、いたってフツーの若者ってとこが、お笑い界では異色でした。誰一人として目立とうとせず、グイグイ行かない醒めた感じが、いかにも今っぽいのは、そもそも大半が芸人志向でなく、就職したくないのが動機ですから、そんな人たちが過去にいたハズありません。

そして、グループの戦略としては、演劇とお笑いの二面作戦で進めていくこととしました。

演劇の世界は、お客の高齢化が進行しているためマーケットが限られている。だから、彼らは笑いの賞レースにもガチンコで勝負しに行って、若いお客にアピールする。その上で、その若い人に向けた長尺のYouTubeでネタを流す。そして、自分たちの演劇ライブ観劇に引っ張って来るという仕掛けがバッチリ嵌りまったのです。チケットは、発売後の即完売が続いており、ネットでの動画配信までも順調だといいます。

なぜ、そんな展開を進めたかというと、リーダーの蓮見翔が直ぐに結果を出さなければ、メンバーが辞めちゃうと思ったからです。もともと、芸人志向じゃありませんからね。

もう一つ。彼らの会話劇の面白さは、若い世代へ向けての言葉のチョイスにあると言います。

お笑い界でトップを走る芸人は、四十歳前後より上の世代が多く、たとえ話で出されるのが、ドラゴンボールだとか90年代のJ-POPだとか、微妙に分かりづらいものがある。いや、なんとなく知ってはいるけど、ドンピシャじゃないので、若者は今ひとつ共感できずにおりました。

そこで、固有名詞にこだわったのです。人物やアニメ、商品名など、最新の流行りものを意識的に取り入れて、あるあるに繋げていく台詞回し。

いやはや、新しい。最初の意気込みだけで、バイトをしながら芸人を続けている人には、衝撃なんじゃないかな。

ネットでダウ90000を検索すると、YouTubeがボロボロ出て来ます。

その中で、「タイタニック」と「ピーク」が特におススメです。是非、ご覧あれ!

 

 

秩父宮

昨日、友人に誘われてラグビー観戦に行ってまいりました。雨の早慶戦。百周年だそうで、それを記念しての団扇とか両校の新聞とかを無料で配ってました。お金取っても払うのに、商売っ気がありません。そこがラグビーのいいところではあります。

場内では傘を差さないのが常識だと言われ、コンビニで雨ガッパを購入したんだけど、なかなかねぇ。信じられないぐらいにビショビショになりました。それはそれで楽しい。いや、感じなくなります。濡れてるっての。子供のころ、水たまりにわざわざ入っていったのを思い出しました。

室内競技と違って、コンディションの違いが大きく出るのがラグビーの醍醐味です。

雨中戦では、ボールが滑りやすくなるのでバックスに広く展開するより、フォワードが小さなパスを繋いでいきます。そして、ハイパント。雨の影響でキャッチしづらいから。グラウンドは風も強く、真っ直ぐ投げ込むのが難しいため、両チームともラインアウトで苦労していました。

こうして、ミスの引き出し合いのようになり、じわじわせめぎ合うロースコアで推移していきます。

慶應が痛かったのは、ニュージーランドからの留学生、193㎝マプスア選手のイエローカードでした。10分間退場の間に2トライ12点を取られたのが何とも。結局、19対13で早稲田が勝利しました。

スポーツの試合観戦が楽しいのは、終わった後の反省会です。久しぶりに、外でベロベロになりました。

で、家に帰るとW杯サッカーのドイツ戦。観てるような観てないような感じで、侍ブルーのジャイアントキリングです。めでたい。

サッカー部はラグビー部のライバルだったので、あんまり好意的には見ていないのですが、国の代表チームはやはり応援してしまう俄かです。

オフサイドディレイとデュエルという言葉の響きが新鮮でした。

そして、NHKプラスで一週間、早慶ラグビーが見られることを発見。改めて、感想戦を行いました。テレビは再現スローがあるからいいねぇ。

 

ところで、秩父宮ラグビー場は、屋根付き人工芝グラウンドへの改修計画が進んでいるんだそうです。

雨や雪が降ってもやるのがラグビーであり、風を味方につける戦略的なことが魅力にもなっていると思うけど、どうなんですかねぇ?

そんなことより、ラグビーを冬季五輪の仲間に入れてほしい。サッカーと柔道もね。

 

 

がん保険の見直しということ

アフラックのCMには、飽きられることがないように、次々と大物が出演しています。

櫻井翔から始まって、西島秀俊徳光和夫渡辺直美松岡茉優長嶋一茂笑福亭鶴瓶中村倫也夏帆佐々木蔵之介、吉田羊、杉本哲太鈴木浩介奥貫薫加藤諒木村多江吉沢亮野村周平仲里依紗岡村孝子北村総一朗小野武彦、斎藤暁、橋本環奈、宮崎あおい有吉弘行、本田翼、ダチョウ倶楽部仲里依紗、ヒロミ、松本伊代梅沢富美男又吉直樹(ピース)、矢吹春奈つんく♂南果歩斎藤司トレンディエンジェル)、渡辺直美、吉村崇(平成ノブシコブシ)、濱田岳濱田マリ原口文仁阪神タイガース)、小木博明おぎやはぎ)、海老一染之助劇団ひとり松坂慶子鳥越俊太郎乙葉高橋英樹矢田亜希子堤真一宮迫博之雨上がり決死隊)、小池栄子

どんだけ〜?

こうなって来ると、むしろ出演していない方が恥ずかしいくらい。

広告不況を嘲笑うようにテレビCMへの出稿を重ねており、キャラクターのアヒルと共に、すっかり社名が浸透しました。

全国各地へ展開するショップ型店舗にとって、ありがたい援護射撃となっていることでしょう。

がん保険のパイオニアとして、契約者数の業界ナンバーワンとなったアフラックの次なる戦略は、たくさん抱えた既契約の見直しです。

そのための圧倒的なテレビCMと顧客情報を元にしたアソシエイツと呼ぶ代理店に対しての積極的な働きかけです。今の契約内容では充分でないので、保障の付け足しや追加契約を勧めろと。

しかしながら、生保の代理店は社員じゃないので、他社生保の代理店であるケースも少なくありません。

ここのところが微妙でありまして…

 

最近、T-Verのネット広告で、生保が「がん保障」の案内をしているものが目立つようになってきました。

ネット広告は、飛ばし見ができないので、じっくりと見せられてしまいます。これが2分ぐらいあって、しかも繰り返しがあることで、説得するのにちょうど良い。がん保険はインターネット広告と相性がいいんです。

そして、お客の側からすると、増築した建物よりも新築の方がスッキリと良く見えたりします。だから、複数のアフラック契約を持っていると、「一つを止めて別会社のやつに一本新規で入りませんか?アフラックの保険は解約返戻金がありますから、一時金も手に入りますよ」なんてニコニコしながら囁きます。新規契約に対しては、歩合の手数料がガッポリ入るので、一時金を得るのは代理店のほう。お客は、跳ね上がった保険料を負担する朝三暮四みたいな話です。

アフラックの古くからの契約は、予定利率が高かったり、お客に有利な家族契約なんかがあって、続けた方が得な場合が多い。代理店は言いませんけどね、そんなこと。

がん保険は、自動車保険に似ていて、支払いを受けないことが一番幸せなんです。だから、通院だとか高度先進医療だとか何度でも診断給付金が受けられるだなどと、支払われることが前提の話に惑わされない方がいいってこと、わかるかな?

大事なのは無制限の入院保障。それ以外が心配ならば、貯金した方がいい。そう思います。お守り代わりの保障はそのまま続けましょう。

落語チャンチャカチャン

日本テレビの長寿番組『笑点』は、50年以上続いているんだそうです。

先代の三遊亭圓楽が司会をしていた頃がピークだったように思います。

回答者から桂歌丸が抜けると、ガクッとレベルが下がって与太郎みたいなボケだらけになり、コントや漫才にあっさり抜かれていきました。

メンバーの入れ替えがほとんど行われず、誰がいつ死んでもおかしくないほど高齢化が進んでしまったのも痛々しさの理由でしょう。

最近は、週替わりで欠員を埋めるように客演の落語家が登場しますが、あそこに座ると不思議なくらい、みんな面白くなくなります。

台本が出来上がり過ぎるのか、緊張感がなく、もともとスピードも遅いので、渋谷凪咲朝日奈央の方が向いてるんじゃないかとさえ思う。

時代に合ってないんですね。高齢の視聴者にさえ見放されそう。男性の老人は男性の老人が嫌いなので。

 

この番組の初代司会者が立川談志だったというのは驚きです。

だって、彼は現在の笑点メンバーのような飛躍や発展のない笑い、独創性のない笑いを一番軽蔑していましたからね。

今の若い人たちは、落語と言うと『笑点』的なものをイメージするんだろうけど、冗談じゃない。そこがとても残念です。

談志の創作にキャンディーズの『微笑み返し』みたいに古典落語のエッセンスをギュッと詰め込んだ『落語チャンチャカチャン』というのがありますが、一度聴いてもらいたい。→https://www.nicovideo.jp/watch/sm6558682

なにしろ、ビートたけし高田文夫が弟子ですよ。当時から160キロを簡単に超える技量を持っておりました。

11月21日は立川談志の命日なので、こんなことをぼんやり考えました。落語界、どうなるんだろう?

 

正体

警察組織というのは、圧倒的な縦社会で上からの命令が絶対です。

そして、異常なくらい減点法による評価であるため、失敗は許されません。

「よくやった!」よりも「なんで、そんなことしたんだ!」が重く見られるので、正義感に燃えて自分を貫こうとすると、簡単に挫折します。

まぁ、それは多くの企業でも同じようなものなんだけど。

で、警察の失敗の最上級は冤罪です。犯人じゃない人をクロだと決めつけて、追い込んでしまう。

その極め付けが死刑判決で、そんなもん、間違いがあったなんて現実には認められるハズがありません。それは、検察も裁判所も同じ。

だからこそ、小説やドラマの題材として、取り上げられやすいのです。

今やってるドラマでは、長澤まさみ主演の『エルピス』がオススメです。佐野亜由美がプロデューサーとして絡んだドラマは、すべて当たりだとも言える。大友良英の音楽もいい。

 

そして、『正体』(染井為人著・光文社文庫)は、死刑判決が確定した犯人が、拘置所で発病したことから脱獄し、いろいろ姿を変えながら逃げ回るミステリーです。そんな訳ないだろうなんて思ったら、ダメ。受け入れましょう、状況を。まぁ、作者が描く登場人物が目に浮かぶようであり、こんな人いるよなぁばっかり。上手いんですよ、内面の人物描写。心の中で天使と悪魔が何度も闘います。伏線の張り方も見事で無駄がありません。「あとがき」まで面白いと思う小説は滅多にない。脱帽です。99点。今年度ナンバーワンのミステリーでありました。