都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、プロ野球ネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

還付金詐欺

『ワイドなショー』を観ていたら、区役所職員を名乗る男から電話がありました。

「6月ごろ、昨年の医療費支払い明細をお送りしたの、お分かりになりますか? 緑色の封筒でしたが」

20代半ばの男性です。視聴中だし、イラッとしたので、

「日曜日なのに、お仕事ですか? ヘンですねぇ」

と応じたところ、ガチャっと切られてしまいました。

この手口のストーリー展開は、還付金があるので携帯電話を持ってコンビニのATMへ行き、指示に従ってくださいという無理攻めで、おそらくは限りなく成功率ゼロだと思うんだけど、むしろ、詐欺チームのデータベース充実を狙ってのものだと睨んでいます。その名簿に情報を足していくという。

例えば、日曜の午前中は在宅かどうかとか、電話の相手がどんな喋り方だったのかとか…固有名詞は聞き逃しません。次回の参考になるからです。決して還付金詐欺のためだけのアクションではない。

犯罪者と日常的に対峙する時代となりました。

老人の単独世帯は、それだけでリスクなのであります。

 

後半戦の展望

にわかファンをも巻き込んでいくサッカーの魅力は、ちょうどいい参加国数とその組み合わせ、スケジューリングの巧さにあると思います。実によく出来ている。

そして、ルールも時代と共に、少しずつ進化しています。

今大会からは、レフェリングが変わりました。人工知能と連動したカメラの導入で、曖昧な部分が減ってきたこと。そして、交替の人数枠が3→5に広がったことです。森保監督は、これを上手く利用して、前半と後半で戦術を変える奇策に出て、見事に奏功しています。これ、時代の先端を行ってるんじゃないかな、知らんけど。

 

さて、改めて参加32チームの監督とFIFAランキングを調べてみました。
(太字は予選トップ、アンダーラインは予選通過国、カッコ内は監督の国籍)

<A組> 8位 オランダ

     18位 セネガル
     44位 エクアドル(アルゼンチン)
     50位 カタール(スペイン)
<B組> 5位 イングランド
     16位 アメリ
     19位 ウエールズ

     20位 イラン(ポルトガル
<C組> 3位 アルゼンチン
     13位 メキシコ(アルゼンチン)
     26位 ポーランドベラルーシ
     51位 サウジアラビア(フランス)
<D組> 4位 フランス
     10位 デンマーク
     30位 チュニジア
     38位 オーストラリア
<E組> 7位 スペイン
     11位 ドイツ
     24位 日本
     31位 コスタリカ(コロンビア)
<F組> 2位 ベルギー(スペイン)
     12位 クロアチアボスニア・ヘルツェゴビナ
     22位 モロッコ
     41位 カナダ(イギリス)
<G組> 1位 ブラジル

     15位 スイス
     21位 セルビア

     43位 カメルーン
<H組> 9位 ポルトガル
     14位 ウルグアイ
     28位 韓国(ポルトガル

     61位 ガーナ

決勝トーナメントに進出した16チームの中で、日本よりランキングが下なのは、ポーランド・韓国・オーストラリアのみ。

やはり、ランキングはいいところを付いているんだなぁと改めて思います。

それと、外国人監督について。

クロアチアポーランドの監督は、隣国であり、ルーツを辿ればほぼ一緒なので、全くの外国籍監督は韓国のみ。やはり、本気でチーム強化を考えるならば、自前で指導者を育てるべきでしょう。言葉は重要だと言うことです。戦術がすべてではありません。

 

さあ、ノックアウトステージでは、延長戦があるので、交替のタイミングがより難しくなります。

それと、控え選手のモチベーションの維持。それも監督の重要な仕事です。これまで一度も出場のない柴崎選手に注目しています。

告解

堂安って苗字の人は、どのくらいいるんでしょうか?

いや、日本中の堂安さんは、鼻が高いでしょうね。

少し前だったら、ノーベル賞の本庶さん。M1チャンピオンである銀シャリの片割れは鰻和弘と言います。

同姓の人のほとんどは親戚でありましょう。すぐにわかっちゃいます。

そういう名前の人がマイナスを出すと、一族郎党にも飛び火するわけで、姉歯だとか小保方だとかの人は肩身が狭くなりそう。

いいときはいいんですよ。だけど…

そういえば、車のナンバーにゾロ目を付けたり、自分の名前の語呂合わせにしたりする人がいますが、轢き逃げしたりすると一発です。

 

『告解』(薬丸岳著・講談社文庫)の主人公は、籬翔太(まがき・しょうた)という読めないような珍しい名前です。彼が、飲酒運転の上、轢き逃げの罪を犯し、懲役4年10ヶ月の刑を下されました。出所後、仕事を探しますが、珍しい苗字であるため、過去を消すことができません。そうなったとき、受け皿となるのが犯罪組織だったりするわけで、実刑以上に苛烈な世間の仕打ちが待っているという話。いろいろ考えさせられました。ただ、ストーリーの展開は意外性に乏しく、懺悔の言葉を聞かされ続けているような陰鬱な気持ちになりました。78点。

 

金環日蝕

オレオレ詐欺に引っかかる人は、どれだけ間抜けなんだろうと思っている人は多いと思います。

電話とはいえ、自分の子供や孫の声を間違えるなんてあり得ないんだけど、それは正常な判断力が前提でありまして、世の中には認知症状が進行しているにも拘らず、一人暮らしでいる高齢者がごまんといるのです。

認知症というのは不可逆的に緩やかに進んでいくので、去年と今年では症状が違いますし、家族構成も少しずつ変わっていくところで、市場は無限に広がっていく。そういうものです。

世の中には、名簿屋という職業が存在し、70歳以上の単独世帯であるとか、一年以内に配偶者を亡くした人だとかのリストは高額で売買されるらしい。それも、ただの住所録みたいな情報じゃなくて、子供や孫の名前、勤務先や学校名、趣味やクラブ活動なんてとこまで踏み込んだものだと、一気に値が上がる。そのリストが一度も使われたことがなければ、なお価値が高い。

実際には、こうした作業は細分化されていて、きっかけを作るような末端の情報収集は、極めて普通の人だったりするのです。

あなたに近寄ってきたウソみたいに親切な、ボランティアっぽい人が、意外に怪しかったりして…。

と、こんな話を聞かせてもらえるのが、『金環日蝕』(阿部曉子著・東京創元社)です。

『王様のブランチ』で紹介していたので、早速取り寄せましたが、今の若い人たちが本当にこんな喋り方なのかと違和感だらけで、素直に読めませんでした。ライトノベルってジャンルがこんな感じなんでしょうか? 特に、小中学生が大人びた表現をしていると、その都度ページをめくる手が止まってしまいました。テーマ性は、今そのもので素晴らしいと思うんだけど、小説としては幼稚なんじゃないかな? 77点です。

OSO 18

ドイツの生物学者ベルクマンは、「同じ種族の動物でも、寒い地域に住んでいる方が体が大きくなる」としています。

ひとくちにクマと言っても、南方に棲息するマレーグマと北極海をテリトリーとする北極グマでは2倍以上の大きさの開きがあります。

で、北海道のクマはヒグマ。成人の体長は2メートル強です。アンドレ・ザ・ジャイアントより少し大きい。

そんなのが、道内全域で約13,500頭がいるとされています。人間の人口は528万人。40対1と結構な割合です。

以前は、冬眠明けを狙った春グマ駆除をイベント的に行なっていましたが、国際的に批判を浴びて1990年に制度を廃止して以降、少しずつ増えてしまったようです。

人を襲うってのも問題だけど、農作物を食い荒らすのが農家にとって憎々しい。そして、牛が美味いってことに気付いてしまったのが、『OSO 18』です。OSOと言うのはオソツベツという地名、18は足の幅が18センチあるところから名付けられました。彼は、放牧している牛たちに目を付けたのです。

と、これを粘り強く取材するのがNHKのドキュメンタリークルーでありまして、夜中のワールド杯中継の合間に『NHKスペシャル』の再放送をやっていたのです。これが実に面白い。

敵は、たったの一頭にすぎませんが、メチャクチャ用心深くて、人間が束になってもなかなか姿を見せません。嗅覚が犬の7〜8倍で、学習能力も高い。その上で、確実に人間の隙をついて牛を仕留めていきます。いや、住人も気が気ではない。アンドレですからね。

ちなみに、道内の牛は82万頭。食べ応えあるわ。

酪農家にとって、笑い事では済みません。罠やカメラ、案山子が進化したようなロボット設置、猟師による待ち伏せなど、いろいろやってるんですけどね。向こうのほうが一枚も二枚も上手だということ。野生の力、恐るべし。

一方で、外野からは熊を殺すななんて声が上がってくる。他方では、札幌の市街地にまで、熊が出没するようになった。

そんな中で、我々はどうすべきなのか?

番組は、この野生の大逆襲について、重いテーマを投げかけていました。

 

 

ある男

自分の出自を変えることはできませんが、そのことで深刻に悩むってことも少なからずあるでしょう。

例えば、両親や祖父母が犯罪者である場合、あるいは日本国籍でない場合、職業によってもあまり言いたくないのがあるかもしれません。

だけど、それを消すことは簡単には出来ず、いろいろ悩んだりします。

そういうのをテーマとしている話題の映画『ある男』を観てまいりました。

夫と別れ、故郷の宮崎に帰ってきた里枝(安藤サクラ)は、口数の少ない若者・谷口大祐(窪田正孝)と再婚する。心に深い傷を負ったふたりは、ささやかな幸せに満足していたが、ある日、大祐が事故で亡くなってしまう。それから1年後。大祐の兄・恭一(眞島秀和)が、一周忌に姿を現す。しかし、仏壇に飾られた大祐の写真を見て、驚愕の事実が判明する。理枝の夫だった男は、「谷口大祐」ではなかった。本名も経歴もわからない、謎の男“X”だったのだ。理枝は“X”の正体を探るべく、前夫との離婚裁判を担当した弁護士・城戸(妻夫木聡)と連絡を取る。在日韓国人である城戸は“X”のゆくえを追っていくうちに、日本に蔓延る数々の社会問題と対峙していく、というストーリーでありました。

ある男ねぇ。

どこにでもいるってことを言いたいんでしょう。

いつの間にかの上から目線だったり、下から目線ってのも存在します。差別と偏見、劣等感と嫉妬。金持ちの子供だったとしても、兄弟間にコンプレックスがあったりします。う〜ん、比べちゃうとねぇ。極めている人ほど、劣等感を隠そうとします。自己開示は簡単じゃありません。

映画では、安藤サクラの演技が自然で際立っておりました。なんでしょうね、安藤サクラは、グレーとベージュをさりげなく着こなすので、日常の景色に溶け込んでいるように思います。地味が似合うこの感じ、樹木希林に通じるものがある。

いやぁ、面白かった。劇中の絵画、ルネ・マグリットの『複製禁止』も効果的に使われていたのが印象的でした。予算のない日本の映画が海外で闘うには、アイデンティティを問いかけるような、こういうメッセージ性の強いやつがいいんでしょうね、きっと。

蓬莱

紀元前221年、秦の始皇帝は中国史上初めて天下統一を果たしたと言われています。

始皇帝は天下統一を実質的なものとするため、全国に郡県制を施行し、中央集権化を実現しました。同時に、民間からの武器の没収、度量衡・車軌・書体・貨幣の統一、そして思想や言論の統制を目的とした「焚書坑儒」などの政策を次々と打ち出します。

また、全国から人民を徴集し、大宮殿「阿房宮」、運河、万里の長城の大造営に当たらせたことでも知られています。

まさに、皇帝の始まり。

そんな始皇帝がひとつだけ怖れていたのが「死」でした。不老不死の薬を追い求め、莫大な費用をつぎ込みます。そこへつけ込む不逞の輩もいたようで…「徐福伝説」というのがあります。東方の三神山に長生不老の霊薬があるとして、3,000人の若い男女と多くの技術者を従えつつ、巨額の財宝も与えられて、日本へ向かったとする壮大な詐欺話です。

徐福なる人物が実在したかどうか、定かではありませんが、天皇のルーツだとする説も少数ながら日中両国で根強く残されています。

 

という話をベースに組み立てられたのが『蓬莱』(今野敏著・講談社文庫)です。蓬莱というのは、東方三神山の一つで富士山のことを指すようです。作中では、ゲームソフトの名前。これの開発をめぐって、ストーリーが展開しますが、ちょっとマニアック過ぎて、ゲームをやらない私にはついていくのが難しかったです。大事件へと発展する動機を考えると、バランスがおかしいんじゃないかと疑問でして…80点かな?