読書
その昔、私は「アンチ巨人」を自認しておりました。 とにかく、巨人が負けるとうれしい。 巨人が負けるのを見届けるために、毎日のようにチャンネルを合わせていました。 だから、巨人の選手は顔と名前はおろか、背番号だって知っています。 ほかのチームは…
芥川賞が純文学で、直木賞が大衆文学の区分けだそうです。 中程度の活字中毒である私もジャンルには偏りがあって、直木賞受賞作はたくさん読んだことがありますが、芥川賞のほうは、読んだことがありませんでした。昨日まで。 昨日、手にした『コンビニ人間…
書店に行くと、血液型の棚に続いて、『兄弟の社会学』(畑田国男著・講談社)が並んでいました。 同氏は、兄弟関係を「第一子」「中間子」「末っ子」「一人っ子」と大きく四つに分類し、それぞれの特徴をまとめているのです。それによると、 「第一子」は夫…
東野圭吾の作品には、雪山を舞台とするものが多い。 彼自身がスノーb-ドを趣味としていることから、取材はバッチリということです。 小説を通じて、犯人がゲレンデに紛れ込んだ場合、外見がみなコンビニ強盗みたいになるから、なかなか難しいっていうのを…
池井戸潤といえば、テレビドラマ『半沢直樹』で一躍有名になりました。 元銀行マンから作家への転身で、ビジネスマンを描くことに長けています。 今回、彼の作品のオススメは『七つの会議』(集英社)です。 中堅電機メーカーを舞台に繰り広げられる人間模様…
その昔、『ウルトラマン研究序説』(中経出版)というベストセラーがありました。 これは、若手学者25人による論文で、本当にウルトラマンや怪獣がいたら、その社会的責任はどうなるのか的な視点で学術的な考察を加えたものです。 事故(?)が起こったこと…
今年の日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞には、嵐のニ宮和也氏が選ばれました。 V6の岡田准一氏に続くジャニーズタレント受賞であり、歌謡界だけでなく、映画界までもがジャニーズ依存に陥っているこの状況には、ちょっとビックリです。 直後に行われた…
東大合格者数で日本一の開成高校にも野球部があります。 ここの野球部が変わっていて、グラウンドでの練習は週に一度のみ。 いわゆる野球エリートみたいな選手は一人もおらず、キャッチボールでもポロポロやるのは当たり前。 内野ノックなんか、エラーするの…
軟式時代には、それほどでもなかった元高校球児たちが、準硬式となって、俄然やる気になり、チーム力が高まったのは、業界内のリーグ戦という側面もありました。 三部から毎年、勝ち上がり、あっという間に一部へと昇格。 さすがに、一部のチームは自前のグ…
前職で草野球の監督をしていたときの話です。 最初のころは、経験者が中心となって、新宿区や調布市の大会に参加するなど、年間20試合前後を楽しんでおりました。 軟式野球、いわゆるラバーボールです。 小学生が初めてグローブをはめて、使うのが軟球で、そ…
『東大一直線』や『おぼっちゃまくん』などのコミック漫画で一声を風靡した小林よしのり氏は、その後、『ゴーマニズム宣言』にて、20~40代の読者層をターゲットとした独特の世相風刺漫画にシフトします。 「ゴーマンかまして、よかですか?」を決めゼリフに…
「お急ぎでしたか?」 二人いるうちの優しい顔のほうが、決まってこう尋ねます。 もう一人は、仏頂面で、嘗め回すようにこちらを伺うのがパターン。 普通の人は、気圧されて、すがるように優しいほうへ、何でもすらすら答えます。 これが、覆面パトカーの真…
テレビだったら普通のことだけど、映画では珍しい続きもの。 料金は別立てですからね。 それだけ期待値が上がる。 で、行ってきました、『ソロモンの偽証 後編』。 いやぁ、やられました、涙腺を。 最後に主題歌であるU2の『ウイズ・オア・ウイズアウト・ユ…
小説を購入するとき、ハードカバーで読むか、文庫本で済ませるかは、趣味の分かれるところですが、私の場合、何と言ってもハードカバー派です。 作品が発表されると、一刻も早く読みたいっていうのと、手元に残る重量感。 文字の配列が目に馴染みやすいとい…
小学生のころこそ、シャーロック・ホームズやルパンを読み漁っていたものの、中学に入ってからは、まともな文芸作品に縁遠く、活字といえば『週刊ベースボール』が専らでありました。 何かに夢中になると、興味のないことが多くなりますからね。 その代わり…
この人の場合、大学へは行っていません。 高校だって、進学校じゃないし、成績もそれほど良かったわけじゃない。 だけど… 我が国におけるトップレベルの頭脳の持ち主でありましょう、羽生善治。 それは、天才揃いの将棋界における圧倒的な勝率からもそうだし…
国内のプロ野球よりも、大リーグに興味がある人が増えているような気がします。 それは、日本選手のトップクラスが流出したこともありますが、NHKがBS放送で連日放映していることが大きいでしょう。 プレーを観るから楽しいのであって、結果を字面で追…
大衆小説に与えられるのが『直木賞』で、純文学に与えられるのが『芥川賞』らしい。 小説といえば、推理ものにしか興味のない私は、芥川賞作品を読んだことがありません。 美しい表現や文章に接しても、それを感じ取るレベルにないというところでしょう。 花…
自慢じゃないけど、お年玉をあげたことが一度もありません。 親戚に小さな子供がほとんどいないこともありますが、イヤなんです、子供にお金を渡すのが。 もらったことは、たくさんあります。 だけど、誕生日プレゼントみたいな純粋な喜びはなく、金額による…
ちょっと前、『サワコの朝』という番組に出演した作家の林真理子氏が「雑誌の連載対談で自分の名前を冠しているのだから、ホストではなく、ゲストと対等に話してもっと自分を出していいんだ」と言い、聞き役に徹しようとする阿川佐和子氏を煽っていました。 …
一度決めると、そこのお店にしか行かない人がいます。 メニューもワンパターンで、浮気はしない。 そういうのって、男の人に多い気がします。 どちらかと言えば、年齢の高い人に。 『脳には妙なクセがある』(池谷裕二著・扶桑社)には、「人間は、情報の利…
はやみもこみちって俳優がいます。 最近は、朝の番組で料理を披露して話題になってるけど、何せカッコいい。 顔がちっちゃいから、足が長いんです。これはセット。 普通サイズの人で、大きな顔かつ長い足ってのは無理です。 だから、その二条件を満たす人は…
アタマがいいとか悪いとか、どうも部品そのものに大きな差はないように思います。 しかしながら、使い方に大きな差ができるようで、考える習慣がないと、いろんな回線がサビついてしまう、そんな気がします。 実際、賢くないと思われている人を観察している…
今は無き長銀総合研究所の初代理事長・竹内宏氏が著した『竹内流 頭の鍛え方』(PHP文庫)は、「アタマのよさとは何か」の疑問を氷解させてくれました。 著者は、頭には三種類あると言います。 ひとつめは“シャープな頭”。 記憶するチカラのことで、一般…
小林よしのりが自分のことを“わし”と言うのは、生意気な若造がと思われるのがイヤだったからということらしいのですが、自分が正しいと信じたら、誰に対してでもキバを剥くスタイルは、どこか橋下市長に通じるところがあります。 もともとは、ガリ勉受験生を…
宮部みゆきと言えば、『模倣犯』が代表作ですが、そのほかにも直木賞受賞作品である『理由』や山本周五郎賞受賞の『火車』、『名もなき毒』など、胸を打つ作品がズラリと並びます。 近年は、時代物に取り組んでいたので、私とは波長が合わなかったのですが、…
57勝62敗82セーブが、その男の現役時代の通算成績でした。 二流とは言わないけれど、超一流からは程遠い実績です。 しかしながら、付いた監督が凄い。 根本・森・広岡。いわゆる西武の黄金時代です。 ここで、リーダーシップを学びます。 そして、一流と二流…
生姜の芽を使った食材で、酢漬けにしたものを“はじかみ”と言います。 語源は、その姿から「はし赤み」がなまったものとされており、当店では煮魚の付け合せとして使っています。 で、今日ははしがみの話。 ジャイアンツの戦略コーチ橋上秀樹氏です。 覚えて…
長く生きていても、知らない日本語はまだまだたくさんあります。 “巨魁”もその一つ。 辞書で調べてみると「(盗賊などの)首領、親玉」とありました。 つまり、リーダーなんだけど、ダークサイドにいる人のことだと。 解任後の出版第三弾『巨魁』(清武英利…
来店する男女を観察していると、何となくその関係性が分かってくるものです。 親子か夫婦か友人かもっとややこしいやつか。 以前、尊敬する嵐山光三郎先生が、「ホテルに泊まった翌朝、朝食を食べている男女が夫婦か不倫かは、すぐに分かる」というようなこ…