都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

取材商法

ちょっと前、総会屋が大手を振るっていたころは、ブラック(グレー)ジャーナリズムと呼ばれる経済誌がたくさんありました。企業のスキャンダルをキャッチして、それをネタに記事を買い取ってもらうという手法。どんな会社でも、役員のプライベートを含めれば、触れられたくない弱みがあるもので、そこのところを巧みに突いてきます。蛇の道はヘビってことですね。

大手の企業は、そういうリスクを事前に回避するため、100冊単位のまとめ買いを行う。
そういう会社が200もあれば、一冊800円として、800×100×200=16,000,000ですから、充分に商売成立です。付き合いのある会社は、社長がインタビューを受けているので、すぐ分かる。前職で広報を担当していたとき、それらの雑誌をそういう目で見ていました。


先日、ナントカニッポンという大げさな名前の雑誌から、お店の取材をしたいとの電話がありました。

「6月号で下関市の特集を行うので、おたくのお店を取り上げたい」
   「いつ来られますか?」
「それが、タレントさんの都合で明日なんですが」
   「タレントさん?」
「ハイ、オグラ○○という俳優さんが、案内人となってお店を訪ねるという趣向です」
   「それって、広告ですか?」
「いえ…ただ、タレントさんの滞在費等がかかるので…」
   「結構です」

こういうの、取材商法っていうらしいですね。相場は、8~12万円ぐらい。
明日って、話がおかしいでしょう?どっかがキャンセルしたんだと思います、多分。
しかもその雑誌、このあたりでは書店に出ていないっていうんだから、お店に何のメリットがあるのでしょうか?
だけど、お店にタレントさんがやって来て、一緒に写真を撮れば、喜ぶ人もいるだろうな、多分。

タレントも悲しい仕事ですね。ほとんど誰も見ない『田舎に泊まろう』ってことで。

電話をかけてきた人は、言葉が丁寧で、誠実さに溢れた印象でした。
それぞれが役割を演じる電話のスキルは、数年前に比べて確実に上がっている気がします。
気をつけなくっちゃ。