ここのところ、巨人がリーグ三連覇を果たし、次元の違う野球を見せています。
ひと昔前の四番コレクションは、止めたようですが、レギュラー以外でベンチに控える顔ぶれがイ・スンヨプ、谷、高橋由なんて感じですから、これはもう二チーム分ですね。巨人Bを作っても、充分戦えると思います。
この快進撃を支えているのが球団代表を務める清武英利氏。
2004年に着任以来、FAやトレードに依存する欲しがり体質を改め、自前で育てた新人を育成する形を築き上げました。その結果、山口・松本と二年連続で育成選手が新人王を獲得するまでとなっています。
トップが替われば、組織が変わる
エラいもんですね。
もともと充実しているメンバーに、新しい芽が溶け込んでくると競争意識が高まり、さらに向上していくという図式です。
若い選手のひたむきな努力がチームを活性化させるという気づきは、同氏が大企業ビジネスマンのたたき上げであることにも因るものでありましょう。
プロ野球において、新人を如何に早期戦力化させるかは、企業が抱えているテーマと同じです。
それにはまず、考え方をきちっとさせること。
多くの球団は、とにかく技術と体力を磨き上げることに全力を尽くしますが、本当に大事なのは、プロとしての考え方なのです。
巨人軍では、新人を対象に五回に分けて、研修会を行うんだそうです。
第一回 統一契約書や野球協約の内容など選手としての心構えについて
第二回 動体視力を養うビジョントレーニング
第三回 栄養学勉強会
第四回 マネープラン説明会
第五回 メディア対応トレーニング
若いときに大金を手にするプロ野球だからこそ、将来のこともしっかり考えておく必要があるということらしい。遊びすぎて、潰れていった選手は多いですからね。
そして、栄養のこと。グラウンドを離れてもできるトレーニング。ファンとの交流について。
よく考え込まれたプログラムです。
ともすると、飲食店は料理のクオリティばかりに目が行くようになります。
だけど、本当に大事なのは、お客様に愛されるかどうかということです。
そのためには、ほかの要素も同じくらい大切だということを肝に銘じています。