都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

支配人

子供のころの将来の夢は、プロ野球の監督になることでした。
監督ってところが図々しい。いきなりですから。
しかしながら、頭囲63センチで“気をつけ”すらまともに出来なかった私には、現実が見えておりました。あこがれの業界で、自分にやれそうな仕事がひとつあると。
考えてみれば、ヘンですよね、野球って。
プレーするわけでもない監督が、選手と一緒のユニフォーム。
サッカーやバレーボールじゃ見られない光景です。
シンクロのコーチだって水着じゃないし、フィギュアスケートにしても。同じ格好してたらねぇ。
だけど、野球は選手と一緒。コスプレです。
うーん、これならやれそうだって思う子供がいたとしても、不思議じゃありません。
不思議ですか?

この夢は、ちょっとだけ実現します。
会社の草野球チームの監督として実現。

実際には、マネージャーでした。
試合を組んだり、メンバーを集めたり、ユニフォームを手配したり、道具を管理したり。
いや、野球監督の英訳はマネージャーだから、同じことなのかも。

ゲーム進行の中では、複雑なサインは混乱を招くので、ヤジっぽく大声を出して、そこに意味を持たせていました。

「キクチ、思い切っていこうぜ!」

って言ったら、ランナーが走る。
この場合、“ぜ”がポイントで、「思い切っていこう!」の場合は何もナシです。
だけど、よく見破られてました、どことなく不自然だから。

実は、監督の役割で重要だったのが、打順の汲み方です。
草野球には、草野球なりの考え方がある。
大体が二時間の枠の中で縛られる草野球では、イニング数がせいぜい五回までなんです。
ましてや、軟式の場合、ボールが飛ばないので、党首選になることが多い。
だから、最強打者は、二番に置きます。
一度でも多く、打席を回したほうが良いから。

一番打者は、その次に打てるバッターを。
初回に点を取る確率を上げるためでもあります。

四番、五番には、身体の大きいのが座る。
相手が勝手に警戒する心理的効果を狙っています。「1・2番があんなに打つんだから…」
懐かしい想い出であります。


甲子園かぁ…無理なんだろうな、やっぱり。