サラリーマンが4人集まって、昼食に行こうとしたとき、カレー店に入ろうとすると、かなりの確率で「うち、昨日の夜、カレーだった」と反対する声が上がります。邪魔が入る。
日本カレー工業組合のデータによれば、日本人は年間に平均で79回食べると言われてますから、さにあらん。ラーメンと並ぶ二大国民食と言われる所以です。
ところが、ラーメンのチェーン店は、いろいろあるのに、カレーで全国展開しているのは『CoCo壱』しかありません。
国内のスパイス業界を『エスビー』と『ハウス』の二社が牛耳っていて、素材の原料を安定的に入手できないからだというから厄介です。
『CoCo壱』には、『ハウス』の資本が入っているらしい。なるほど。
もう一つは、カレーが昼間の食べ物で、夜の集客が難しいこと。お酒との相性の悪さが理由です。
そのために、原価率を低く抑えねばならず、利益を上げにくい。
さらに言えば、誰でも家で作れるということ。79回のうちのかなりは、家で食べています。そこがラーメンと違う。
『CoCo壱』では、顧客からのアンケートを家で書けるように、料金後納の方式を採っているといいます。
その方が、しっかり書けるから。
ただし、そのための経費として、月に300万円を投資しているそうです。
これについて、経営者は「クレーム収集は、投資するものだ」と言い切ります。
そうかそうか。業務改善は、お客様の声から発想するもの。そういうことについて、気づいている会社は強いのであります。