頭がいいということをシンボライズした言葉の一つが「東大」だということには、異論がないでしょう。
なんだかんだ言っても学の最高峰であり、例外はあるものの、やはり卒業生は賢い人だらけ。
クイズ番組のタイトルにまでなってますし、実際、選ばれた解答者たちは、いろんなことをよく知っています。
林修先生の初耳学だって、同じようなもの。たいしたものなのであります。
毎年の合格者数が、3,000人ほどですから、大体1,000人に対して3人弱が入学していることになります。
300〜400人に1人ってこと。少子化によって希少性が薄れつつあるものの、やはりたいしたものですねぇ、東大ブランド。
書店で本を選ぶときに、まずタイトルと著者に目をやりますが、購入するかどうかは、帯のように巻かれている「コシマキ」を見て判断していることが多いです。
推薦者がお気に入りの人だと、評価を鵜呑みにします。
そして、キャッチコピーが鮮烈であれば、それにもやられてしまう。スキだらけなので、思うツボです。
その本には、こう書かれておりました。
「東大・京大で一番読まれた本」
エーッ→まだ読んでない→乗り遅れた→買わなきゃ!となります。
そういう人は多いんでしょう。累計で253万部。それが、外山滋比古氏の『思考の整理学』(ちくま書房)でした。
「学ぶということは、どういうことか?」「知ることよりも考えることが重要である」「ものを考えるとはどういうことか?」
日本語教育を志す者にとって、同氏は貴重な師でありました。
享年96歳。合掌。