昔、保険会社の広報部門の責任者だったとき、年間二億円の予算管理を任されておりました。
ほとんどの使い道は決まっていたものの、全体の一割程度はそこそこの自由度があり、どうするかを考えるのがまた、醍醐味でもあります。
会社主催のイベントを企画立案し、広告代理店を外すことで、自由枠を拡大させる、そんなことをやっていました。普通は丸投げするところ、自前で考えるようにしていたってこと。これは、滅茶苦茶楽しかったです。面倒臭かったけど。
仕事をしていて一番楽しいのは、予算執行です。それをすることによって、大きな成果が生まれるかもしれないと思うとゾクゾクします。
ましてや、領収証が要らないようなお金であれば。
それが「官房機密費」です。官房長官が差配するこのお金は、月に約一億円。いろんなことが実現できます。だから、ここだけの話ってのが集まってくる。非社会的な団体ともお付き合いが可能です。そんな役割を7年半も続けていたんだから、そりゃあ、いろんなことを知っちまっちゃたでしょうね。借りができた人も多い。政界一の情報通です。これが、彼の最大のストロングポイント。そして、少々のことでは驚かなくなる。肝が座る。
だから、閣僚に誰を登用するかが成否のカギを握っていることでしょう。自分でやらないのは、得意そうです。
ちなみに、ブログタイトルの『トップリーグ』は、相場英雄氏の小説で、菅義偉氏がモデルと思われる官房長官が描かれています。
興味のある方は是非!!