私の母方の祖母は、山口県の出身で旧姓を山崎といいます。山崎と書いて「やまさき」。西日本では、この読み方が一般的で、東では「ざきやま」でしょう。
そんな例は、「なかだ」と「なかた」、「なかじま」と「なかしま」、「とよだ」と「とよた」など枚挙にいとまがありません。
ソフトバンクの柳田選手が「ギータ」と呼ばれるのも名前が「やなぎた」と濁らないから。
だから、聞いてみなければ分からないというのが実情です。
二つの言葉が結びついて、一つになったものが複合語です。
日本語には、たくさんの複合語があります。いや、むしろ複合語の方が多いのかも。
この場合、後ろの言葉の清音が濁音に変化するという規則性があって、このことを連濁と言います。
だから、ゴミ+箱は「ごみばこ」、食器+棚は「しょっきだな」などとなるわけです。
ややこしいのは、例外がたくさんあって、後ろに外来語がついたり、後半の語にすでに濁音があったり、二つの語が並列関係にあったりすると、このルールが当てはまりません。
「大型サイズ」「ニシキヘビ」「やまかわ」など。
とか言いながら、それにもさらに例外があったりして、ロジカルに説明するのは難しいです。
多くの日本人は、そんなことを全く知りませんが、自然に使い分けています。不思議ですね。たくさんの情報が耳から入ってくるうちに、何となく使い分けることができるようになるのです。
ロジカルを好む人には、イヤな話です。スッキリしないから。
文系、理系ってのは、そういう違いなんでしょうね、きっと。