都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

ちょっとだけよ!

関東キー局以外で放映されている人気バラエティーの一つに読売テレビ制作の『そこまで言って委員会NP』があります。

もともとは、亡くなったやしきたかじん氏の冠番組で、関東エリアで流れてしまうと、外部からの横槍が多く入り、取り上げるテーマや表現内容にたくさんの制約ができてしまうことを嫌い、自らが願い下げにしたといういきさつがありました。

同氏の死後も、MCである辛坊治郎氏がその意思を引き継ぎ、政権を取り巻く噂の真相から皇室批判に至るまで、聖域を設けずにパネラーたちと議論を闘わせるというスタイルを貫いています。

田原総一郎氏の『朝まで生テレビ』に近いけれど、パネラーに現役の政治家が少なく、あまり詳しくない、だけど勘が鋭いタレントを起用しているので、ギスギスすることが少なく、機知に富んだ笑いが詰め込まれているのが魅力です。

 

関西人が偉いと思うのは、議論のときに、完全論破しようとせず、スキを作ってちょっとだけ頭を差し出すってとこ。この軽いボケが、緊張の場面に緩和をもたらし、考える時間を与えるのです。「なるほど、そういうのもあるな」と。

笑いのない関東人は、このスキを作るのを嫌います。それは、減点評価だから。官僚や企業の本社機構には、受験エリートが揃っているので、すべてのマイナスを悪だと信じ込んでいる。なので、番組を自由に作れません。

『朝ナマ』だって、ようやくの夜中ですからね。

それに比べての『そこまで言って委員会』。これからもタブーに挑戦し続けてもらいたいものです。タブーねぇ。

 

【註】「タブー」とは『8時だよ、全員集合』の番組の中で、加藤茶の踊りに合わせて流れていた曲のこと