週末にU-NEXTで観た映画から、今回は『東京原発』を。
いやぁ、ビックリしました。こんな内容の映画を作ってしまったこと。この作品は、意外に知られていないと思いますが、それもそのはず、政治的メッセージがあまりにも強いからです。テレビで放映されることはないでしょう。役所広司、段田安則、平田満、吉田日出子、岸部一徳、益岡徹と演技派が揃っていたんですけどねぇ。
ちなみに、山川元監督は、これを機に干されてしまったとの噂。あながちデタラメでない気がします。
ストーリーは、東京都知事が新宿中央公園に原発誘致を提案することから始まります。何故そうするかについて、また、どういうメリットがあるかに触れた後、反対意見としてのマイナス材料が並べられました。知事と副知事とが意見を対立させながら、原発の矛盾や欺瞞を露呈させます。
そのへんの処理の仕方は見事なもので、簡潔にまとめられているだけに、政府関係者は不快あるいはそれ以上だったことでしょう。
2002年公開だから間に合ったものの、東日本大地震の後だったら、ホント過ぎて実現不可能な映画でした。
後半の40分が燃料切れで、ドタバタと雑な進行になっているのがちょっと残念です。
前半95点、後半60点。
こういうの、中高生に見せたら、影響あるんだろうなぁ。一見の価値あり。