都会のネズミと田舎のネズミ

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新型コロナ、本当のところどれだけ問題なのか

日本医師会というのは、会員数17万人を誇る圧力団体であり、自民党との結びつきが強いことで知られています。

組織の中核は開業医が占めており、総合病院でも公立じゃない民間病院の意見が反映されることが多くなっているのが特徴的です。

なので、まず大事なのは、経営についてです。

コロナ患者が増えることで、病院経営に支障があってはならない。だから、そのための新たな病床を設けようとはしません。他の患者を遠ざけることになるし、専門スタッフが負担になる。コロナが終息すれば、無駄になりますからね。

オンライン診療についても否定的です。かかりつけ医こそが、地域医療を支えるものだと。したがって、高齢者に引続き通院しなさいと言ってます。それが日本医師会の総意だということで。

 

コロナ対策分科会の尾見会長は、4つの民間総合病院の理事長を務めておりますが、そこでの患者受け入れも消極的なので、実際に前線で闘っている医療現場の声を反映できるようには思えません。

だからなんでしょう、厚労省医療崩壊対策に本腰を入れないため、そのツケを飲食店や観光事業者へ回したというのが実態です。

メディアはこれを充分に伝えきれずにいます。どういう力が働いているんだか?

 

『新型コロナ、本当のところどれだけ問題なのか』(木村盛世著・飛鳥新書)は、そのへんのところに分かりやすく斬り込んだ良書です。

この中で、元厚労省医系技官だった著者は、経済と感染対策の両立が可能であると主張しています。

それは、高齢者とそれ以外とで分けて対策を打つべきとするもので、病院への支援策こそ国が優先的に予算を振り向けるべきだということです。

現行のやり方では、緊急事態宣言解除後の揺り戻しは確実であり、陽性者数に振り回されるべきではありません。

もう一つ、陰性を絶対的に証明するのは難しいけど、陽性だったことは間違いないので、そういう人はむしろ、お世話する側に回ればいいと。ただ今の石田純一氏は、感染者になり得ないってことです。

なるほどね。

だから、木村氏は、ロックダウンの真逆をやったスウェーデンの動向に注目しています。早いとこ、みんな感染者になってしまえばいいと。

この意見をとんがらせると、マスク不要を支持するホリエモンみたいになっちゃうけど、ほとんどの若者に重症者が出ていない現実は、認めるべきではないでしょうか?

緊急事態だからと言って、じゃぶじゃぶお金を使っていると、そっちの方が不安になります。