オリンピックを観る予定はなかったんだけれど、たまたま道路渋滞規制の看板を見つけて、どんなものだろうかと出かけてみました。
その種目は、自転車ロードレースです。いや、初めて知りました、自転車のマラソン競技。東京の武蔵野の森公園をスタートして静岡県の富士スピードウェイまで、男子が全長244Km、女子が147Km。距離もさることながら、獲得標高差が男子の場合、4,865メートルと言いますから驚きです。
私は、女子のレースを山中湖畔の旭ヶ丘から篭坂峠へ登る道の途中で観ることに。
先頭グループ通過の一時間前に到着したところ、コース周辺は、自衛隊と警察とボランティアとで厳戒態勢。観戦を控えるようにと言ってましたが、近所に暮らしていれば行きますよ、そんなもん。だけど、観客に負けないだけ動員されていました、大会関係者。これは、コストがかかりますよ、お弁当と飲み物だけでも。
自衛隊員の中には、ホントにお笑い芸人のやす子みたいな人がおりました。冗談だと思っていたけど本当です。ちっちゃくてコロコロしていてソックリ。だけど、男社会の自衛隊では逆に大事にされそうです。セクハラ・パワハラは遠い昔。若い男性の自衛官と仲良く情報交換してました。
で、通行禁止だとか観戦場所の限定だと言っても、文句を言う一般人は結構いるもんで、そのほとんどはオバチャンです。
「競技者が来てないんだから、通ってもいいだろう」とか「邪魔にならないから、ここで観てもいいだろう」とか。
安全のため、そして円滑な進行のためのルールを国民の権利で上書きしようとします。関係者が4時間前から準備していることなんか、想像できません。オジサンは表立って言わないけど、オバチャンは攻撃的です。私が言ってやったみたいな感じ。この場合は婦唱夫随、旦那さんは伏し目がちです。こういうとき、女性は痛い目に合わないと知っているからでしょうね。だから、森喜朗元会長の意見には賛成です。
さて、肝心の選手一団が我々の前を通過するのは一瞬でした。電動自転車じゃないのにねぇ。登りなのにねぇ。
不思議なのは、マラソンみたいに差が開かずに団子になって通過するってところ。なので、日本選手がどこにいるかは分かりませんでした。
かくして、待つこと1時間、通過すること3分の病院みたいな観戦は終了したのであります。
それと、選手たちの前後を参勤交代みたいにバイク、自動車、バスが連なっていたのが印象的です。何だかわかんないけれど、選手の数と同じくらい車の上に予備だと思われる自転車を積んで走っていた乗用車が百台以上いました。故障したときのためなのかどうか、登場人物の多さを助長しています。ボランティアの打ち合わせから県をまたぐ広範囲の交通規制まで、どれだけコストがかかるやら。いやいや、謎がいっぱい残っています。
この競技、地上波のテレビじゃやらなかったけれど、中継すれば、箱根駅伝より絶対面白いです。
平均時速が40キロとマラソンの2倍なので、先導するバイクや車にも緊張感が漂います。だから、沿道の観衆にもそれなりが求められる。
たった3分でも、迫力があるんだなぁ。