日本がオリンピックで初めて金メダルを取ったのは、1928年のアムステルダム大会で、陸上三段跳びに出場した織田幹雄でした。
三段跳びは、南部忠平・田島直人がこれに続いて五輪三連覇を果たし、日本のお家芸だと言われていましたから、わからないものですね。
お家芸と言えば、水泳もそうです。
フジヤマのトビウオと言われた古橋廣之進をはじめ、世界の水泳界をリードしていました。
昔の日本人は、和式トイレの影響が大きさでしょうか、足腰の強さと重心の低さを武器に、やれと言われたらいつまでも続ける練習量の多さで、他国を圧倒していたように思います。スポーツ自体が、日本人のメンタリティに合っていたと。
その後、競技用具やユニフォームの進化、科学的なスポーツ理論が加わって、トレーニング方法や栄養学、はたまたメンタル面にまで目がいって、そういうことすべてに精通した指導者が求められるようになりました。
これだけ情報が溢れた社会では、根性論だけではどうにもなりません。優れたリーダーが育っているかどうかが、その競技の命運を握るようになったことがハッキリした、そんな大会が東京五輪であったのではないでしょうか?
日本のフェンシングチームは、欧米の選手に位負けしないよう英会話を必修としたということからも分かるように、技術を磨くだけでなく、心を鍛えることが望まれています。
永遠の愛なんてないように、永遠のお家芸はない、そう思います。