銀行ってのは、利益が出ていないといけない業種なので、世の中の経済が硬直してくると、数を減らすために合併します。
そのため三菱銀行のつもりで契約していた私の通帳は、ある日、東京三菱銀行となりました。
そして、しばらくすると、これにUFJ銀行がくっつきます。
またまた名称変更。
印刷屋さんと看板屋さんは、ニヤリなんでしょうね。
だけど、合併するたびに名前が長くなるって、落語だね、こりゃ。
さて、問題はここからです。
ある日、引き落とし口座の変更手続きで窓口を訪ねた私は、言われるままに書類を整えます。
「ええっと、銀行名は『東京三菱UFJ』と…」
「あっ、お客様、正しくは『三菱東京UFJ』なんです」
「うぇっ、東京三菱とUFJの合併で、並びが変わるんですか?」
「申し訳ありません、お客様、こちらに訂正印を…」
うーん、ひっかけ問題でしたね。まんまとハマりました。
だけど、こんなのいるのかねぇ、訂正印。
「申し訳ございません、お客様。そういうカタチになっておりまして…」
いろいろ爽やかにイヤミを言ってみたんだけど、ムダでした。
それどころか、ハガキを渡されて、文句があるなら気づいた点を書いて本店の担当窓口に送れだと。
最近は、窓口に派遣社員が多くなったので、例外の対応はほとんどできなくなっています。
勝手なことをしたら、怒られますからね。
だから、エラいのはマニュアル。
かくして、自分で考えて判断する能力がどんどん低くなっていくのであります。
だって、悪いのはマニュアルだから。私じゃありませんからね。
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辛坊治郎が復帰したラジオ番組で「休み中に観たナイツのコント(野球寿限無)が、自分史上一番面白かった」と言っていたので、ネット検索し視聴しました。なるほど、一番とは思わないけど、よくこんなこと考えるなぁとビックリしました。だけど、前提となる落語の本ネタを知らないと、面白みが半減します。古典落語の名作は、教養として、国語の教科書に載せればいいのにと思います。