テレビ朝日の『お笑い実力刃』という番組で「ツッコメ倶楽部」なる企画が放送されていました。
漫才コンビのツッコミ役を集めて、面白い写真を見ながら、それに対して切れ味鋭くツッコむという大喜利ですが、ナイツ土屋・アンタッチャブル柴田・サンドイッチマン伊達・シソンヌ長谷川・おいでやす小田と手練れが揃っていたので、たっぷり笑わせていただきました。
みんな、観察力が尋常じゃないことと、分析力が優れていること。言い間違いを見逃さないのはもちろん、ライバルたちが何故そんなことを言ったかを想像したり、(芸人の)誰の笑いに似ているかとかを的確にコメントするので、むしろ教育的でさえありました。
そしてもう一つ。
ツッコミには比喩表現が多いんです。ツッコむ際に、何かに喩えるのがポイントで、そこから発想を広げるってのがコツなんですね。
そのためには、普段から訓練することが重要で、野球の素振りのように普段から繰り返してやっていれば、上達するに違いありません。
もちろん、普段はボーッとしてるんだけど、いざ本番となれば、止めどなく面白ワードが湧いてくるという天才も中にはいるかもしれませんが、多くはこれでもかとばかりに準備を重ねていると睨んでいます。お笑いの仕事は、真面目じゃないと上りつめることができないんだなぁ。
比喩と言えば、「栄光の架け橋だ」とか「真夏の大冒険」なんてのは、まるでスポーツ紙の見出しのようですが、現場で臨場感のある実況をするためには準備が欠かせません。反射神経だけではスピードに付いていけないので、事前にシュミレーションを繰り返す。それがスポーツアナウンサーでありまして、相撲も競馬もサッカーも言い間違えることがないように、当日に向けての仕込みを入念に行います。そのとき、個性を出そうと欲張れば、比喩表現に辿り着くと思われます。
「一人民族大移動」「音速の貴公子」「消費税に延髄斬り」などは、ポンポンと即興で出てくるようなフレーズではないでしょう?
古舘伊知郎こそ、準備する天才なのであります。本番に向けての普段からの準備。それが、元祖「喩えツッコミ」たる所以でありました。
この手法を覚えると、クラスの人気者です。間違いない??