都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

独身術(2012/10/3分再掲載)

戦前の予想を覆して、北海道日本ハムファイターズが優勝しました。ダルビッシュの抜けた穴が大きく、他の選手では埋められそうにないと思われていただけに、チームをまとめた栗山監督の手腕が高く評価されています。
栗山英樹氏は、現役引退後、監督・コーチの経験がありません。そもそも、国立大学(東京学芸大)出身というだけでもプロ野球では珍しいのに、引退後は白鴎大学教授として教壇に立つなど、そのインテリジェンスは折り紙つき。
読書家だとか、将棋が強いってだけで、尊敬されるレベルですからね、野球界は。
現役引退の年に、野村克也監督に仕えたことも、そのキャリアに大きく影響したことでしょう。
テレビ朝日での野球解説においても、理論はもとより、言葉の豊富さで他の評論家を圧しており、甘いマスクと穏やかな語り口と相俟って、エース級の働きをしておりました。

ファイターズの監督に指名されると、他の野球人と違った道を進みます。
それは、自分の息のかかったコーチを連れていかなかったこと。
チームには、それぞれ独特の雰囲気があり、コーチも選手も派閥ができやすい。そういうアウェイ状態を嫌って、年上のコーチに辞めてもらうよう働きかけたり、自分の子分を加えることで、二軍コーチに降格させたりってのが、この業界の常識でした。だから、コーチは選手よりも監督やフロントを意識した言動を取る。そんな感じ。

こうした常識を打ち破った点でも、すごいです。
これは、自身のコミュニケーション能力に絶対の自信があるからにほかなりません。
コーチや選手はおろか、ファンやマスコミまで味方にしてしまう熱血ぶりは、アッパレでした。
それもこれも、プロ野球史上初の独身監督(バツなし)だからでしょう。
つまり、時間がいっぱいあるってことです(これは人によるけど)。
どっかの監督は、またまた週刊誌にそっちの関係を突っ込まれておりますが、そういう意味でも今年のシリーズが楽しみなのであります。

 

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このブログでは、何度も取り上げていた栗山監督ですが、とうとう最後の日がやって来ました。とても残念です。

後任は、新庄剛志というのがもっぱらの噂。彼は、子供の頃から星飛雄馬ばりに父親の猛特訓を受けて、スパルタで育ちました。そのとき言われたのが「お前はスポーツで生きていくのだから、勉強なんかするな」だと、バラエティ番組で語っていたのが衝撃です。いろんな親がいるものです。だけど、実際にアスリートとして大成功を収めたのだから、あながち否定するわけにもいきません。

その彼が、監督。よりによって、栗山英樹の後任だとは?
ノムさんが生きていたら、何と言ったでしょう?