久しぶりに小山昇氏の著書の中から『人を動かしたいなら「やれ」と言ってはいけない』を読みました。
小山氏は、中小企業経営者に対するカリスマコンサルタントで、一日36万円を支払えば(!)同氏のカバンもちとして同行できる権利を販売している究極の家庭教師です。
大企業の人からすれば、ピンと来ない手法ですが、中小企業は弱者戦略を採るべきだとばかり、経営者の考え方一つで会社を劇的に変えることができると、打ち出しています。
エッセンスは以下のとおり。
・自分のやり方を相手に押し付けてはいけない。人を動かすには、相手にとっての正解を提示すべし。
・「おだてる」は主観的で、「ほめる」は具体的だということ。根拠のない「ほめ」は、「ほめる」ではなく「おだてる」だ。
・ほめるときのポイントは二つ。①数字を入れてほめる ②過去の自分と比較してほめる
・「怒る」は感情的。「叱る」は具体的。取り違えてはいけない。
・叱るときのポイントは三つ。①「人」ではなく「こと」を叱る ②お酒を飲んでいる時は叱らない ③叱ると同時に相手を認める
・コミュニケーションは回数で育つ。仕事中のおしゃべりも認める度量が欲しい。
・強い組織を作るには、社員の価値観が揃っていることが重要。いくら能力が高くても社長方針に従えない人は戦力にならない。
・中小企業で人材が育たないのは、社長が毎回違うこと、新しいことを教えようとするからだ。同じことをしつこく繰り返した方がいい。
・これからの時代は人を大切にする会社が生き残る。営業戦略よりも人材戦略だ。
勉強になりました。