都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

蟻の菜園

結婚できない男性が増えています。

それは、結婚しない女性が増加しているのに伴うもので、もともと男性の方が毎年25,000人ぐらいずつ多く産まれているために、こういう現象が引き起こされます。

つまり、婚活市場は女性主導となっていて、条件に合わない男性はどんどん淘汰されていくのです。グスン。

 

婚活サイトでは、職業・収入・健康状態・家族状況などが詳らかにされているので、財産目当ての女性からすれば、一気にターゲットを絞り込むことができます。詐欺事件のカモリストにも見えるっちゃ見える。世界一周船の旅の乗客リストを手に入れた空き巣グループみたいだわ。

木嶋佳苗という女性が交際男性を次々に殺害したとされる事件は記憶に新しく、紀州ドンファンも同じような話。普通に考えれば、55歳年下の美人妻だなんて、あり得ないわけで、これはもう疑われても当然と思われます。

ミステリーの世界でも、格好の題材となっていて、婚活ビジネスを舞台とした小説を何本も読みました。

そんな中、『蟻の菜園』(柚月裕子著・角川文庫)が独特の切り口でした。

愛情のない財産目当てと思われる婚姻関係で夫の殺人が行われた場合、妻が疑われるのは当然ですから、そこを透かさなければいけません。

今回もなるほど、そう来たかって感じ。いいですねぇ、柚月裕子。83点をあげましょう。

そういえば、結婚をチラつかせながら先送りして、400万円を借りたって話、何か似ているような気がモヤッとします。騙される方が悪いんだけどね。返せとは言いにくいなぁ、普通。