都会のネズミと田舎のネズミ

時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。

横流し

海を泳いでいる魚を勝手に釣っていると、漁業権の侵害だと怒られることがあります。

どこで何をしていいかは、漁師さんたちの意見が尊重されていて、彼らの相互監視のもと、漁港一帯では暗黙のルールが決められています。

そのリーダー格は、網元と呼ばれておりました。漁村全体をも支配する有力者で、政治家にも通じているのが通例です。

そんな階級社会になってしまうのは何故かというと、板子一枚下は地獄と言われる漁業の仕事がブルーカラーの最たるもので、お勉強的な業務が難しかったり、コミュニケーション能力が全くだったりする人が多いため、むしろマネジメントされたがっている人々の集まりだからです。自分の中に理屈がない人ほど、権威に近寄っていく傾向が強い。その他大勢です。

網元の発展形が、漁業協同組合。そして、そこで大々的なカツオ横流しが発覚したのが焼津漁協でありました。

 

私は7年間、唐戸市場に通っていたので分かりますが、多くの市場の仲卸業者に在庫管理の意識は低いです。コスト意識はほぼゼロ。

厳密にやってると、合わないんですね、市場の空気とが。そういうのは、みんなのセンスだと。

だから、大体で判断するのを良しとするようになる。日本中の理屈を嫌う人が集まっている場所、それが市場です。

そして、人間関係への全面的信頼。長年、培ってきた間柄の中で、好き嫌いをハッキリ打ち出します。△がないのも田舎の特徴で、安倍晋三派か林芳正派かにハッキリ分かれます。関係ないけど。

さて、焼津では、港に搬入されたカツオの計量を少なく表示して、余った分を別の漁協に持ち込んで処分するというのを組織ぐるみで行なっておりました。今までずっとバレなかったのが、田舎の人間関係だからこそです。漁協の中には、親族も勤めていたりしますからね。

単純に断罪できないのもまた、田舎です。

こういうの、他の漁協でもありそうだなぁ。横流しを受け入れた漁協だって、知らない方がおかしいし、そこもまた、田舎町なのであります。

ミステリー作家が食いつきそうなおいしい話ではあります。