お笑い芸人のネタを書いてる方がエッセイ本を出したとき、面白かろうと買ってみると、意外にそうじゃないことが多いのにガッカリします。
最近では、山里亮太の『天才はあきらめた』若林正恭の『社会人大学人見知り学部卒業見込』なんてやつ。喋ってると、凄く面白いんだけど、文字に起こすとそうでもなくなるのは何故でしょう?
ツッコミの冷めた眼が自分のボケにも向けられて、化学反応が起こらないところにあると睨んでいます。照れや恥ずかしさが勝ってしまう。だから、文章が跳ねない、そんな感じです。
ここのところ、頑張ってるなぁと思う芸人がハライチの岩井勇気です。どちらかと言うと相方の澤部佑の方に注目が集まっておりましたが、トーク番組に呼ばれて喋ってみると、変人ぶりが常軌を逸していて面白い。そんな彼の最新刊『どうやら僕の日常生活はまちがっている』(新潮社)を購入しました。Amazonのレコメンド機能にまんまと引っかかったってことです。
結果は…
やっぱり、ネタ作り芸人のガッカリ本でありました。
そんなに変わった生活ぶりでもなく、身近に奇想天外も起こらない。かと言って、ユニークな独自の解釈もなし。ほとんど笑えませんでした。
いや、一つだけ異常に感じたのは、預金管理を母親に委ねてるってところ。
電動自転車を購入するために、母親の了解を得ようとする35歳の独身男って考えられます?
これがネタなら笑えるかもしれないけど、マジですからねぇ。
うーん、間違っていると思います。気がついているみたいではあるけれど…60点。