竹中平蔵氏は、毀誉褒貶が相半ばする人ですが、立ち回りが上手いことに対するやっかみが多いんじゃないかと思います。だけど、大学の教授が長いだけのこともあって、その話には説得力のあるものが多く、傾聴に値すると私の中では評価が高いです(偉そう?)。
昨日の『そこまで言って委員会』では、若い世代へのメッセージとして「地図より羅針盤を持て」と言っていました。これだけ流動的で先の見えにくい時代を生き抜くためには、既成概念の地図に拘ることなく、自分の中に羅針盤を持って考えながら、進むべき道を決めてほしいという意味で、ホリエモンも近畿大学卒業式の講演で同じようなことを言っていたのを思い出しました。
羅針盤かぁ。使ったことないし、見たこともないなぁ。と思ったら、方位磁石と同じようなものですと。なるほど、そういうことね。海のように、目印がないところを進んで行くには、絶対的な方角を示す方位磁石が必要だということ。先が見えない現代社会を荒海の航海に喩えたわけで、上田晋也と同じカテゴリーです。海の上では、地図だけあっても役に立ちませんからね。
だけど、自分自身に確かな眼を持ちなさいと言うよりは、伝わる力が強い。そして、こういうセリフは、キャリアを積んでからでないと似合わない教養なのであります。