昭和31年生まれの私はテレビと共に育ってきました。NHKのテレビ放送開始が昭和28年ですからね。力道山のプロレスはわからないけど、創成期のいろんな番組が最初の記憶として頭に残っています。
ここでは、1964年、つまり最初の東京オリンピックまでの、主に白黒テレビ時代のものをランク付けして振り返ってみましょう。
第10位 大正テレビ寄席
私のお笑い芸人好きは、ここからスタートします。
「日曜のお昼だよ〜」から始まる牧伸二のウクレレ演奏は、元祖リズムネタでした。
「あ〜あぁやんなっちゃった、あ〜あぁ驚いた」で始まるエピソードトークは、あるあるネタであり、共感のかたまりです。
こうやって笑わせるんだの教材で、早速ウクレレを入手し、クラスの人気者になりました。マネしてるだけなんですけどね。当時は社会全体のお笑い偏差値が低かったので、やった者勝ちです。
「バーゲンだよ〜」で始まるバナナの叩き売り風のチャリティーオークションも、あゆみの箱募金を知らしめるきっかけであり、笑いの下品さを中和させるような企画は流石と思わせました。笑いの横に悲しさと温かさを添えるチャップリン方式とでもいいますか。そういう感情の揺さぶりが、ヒットを飛ばす秘訣なのであります。
(つづく)