第3位 てなもんや三度笠
「俺がこんなに強いのも〜あたり前田のクラッカー」
決して美味しいわけでもないけど、何となく長寿商品となったのは、藤田まことのおかげだと思います。
ふところからサッと取り出すクラッカーは、程良いサイズ感も強調されて、さぞかし浸透されたことでしょう。
日曜夜6時の放映は、関西で最高視聴率60%を超えたと言われ、お笑い芸人の登竜門でありました。三波伸介・伊東四朗のてんぷくトリオ、横山やすし・西川きよし、京唄子・鳳啓助らが懐かしい。
そして、主役の藤田まことはもとより、脇を固める白木みのる、そして財津一郎の存在が光っていました。
「ひっじょーにきびしぃ〜」とか「許してぇ〜ちょーだい」とか、独特の財津語を学校のみんなでマネしていたのを思い出します。
だけど「耳から手突っ込んで、奥歯ガタガタ言わせたるで〜」ははやりませんでした。長ゼリフは難しい。
決められた形に満足することなく、新しい笑いへの挑戦を続けるエネルギーに溢れていて、バラエティーの無限の可能性を指し示したオバケ番組でありました。
(つづく)