『そこまで言って委員会』の読書の秋スペシャルで、元衆議院議員の宮崎謙介が『塩狩峠』(三浦綾子著・新潮文庫)を薦めていたので、早速取り寄せて読んでみました。
キリスト教の信者となった主人公が、生まれつき足が不自由な上、結核を患った友人の妹に恋心を抱きながら、最後は大勢の乗客を救うために自らの生命を犠牲にしたという実話に基づいて描かれた物語です。
「汝の隣人を愛せよ」とか「右の頬を打たれたら左の頬を差し出せ」とかが、キリスト教の教えについて、何となく聞いていた話ですが、一方では、そんなの無理だと半ばギャグのように捉えておりました、キリスト教。なんか、無理してるぞ、こいつらみたいな。
毎週のように教会へ通うってのも、どうもねぇ。
「南無阿弥陀仏」と唱えるだけのインスタント性に比べると、重い、重過ぎるというのが印象です。
だけど、この小説は中高生の推薦図書となることが多く、知る人ぞ知る名作と讃えられていました。
無償の愛ねぇ。キリスト教がそれだけ浸透しているならば、戦争なんて起こるハズないと思うんだけど、なんだかなぁ。
私的には、78点でした。真面目の度が過ぎて、笑いがない人間関係は、疲れてしまいます。