堂安って苗字の人は、どのくらいいるんでしょうか?
いや、日本中の堂安さんは、鼻が高いでしょうね。
少し前だったら、ノーベル賞の本庶さん。M1チャンピオンである銀シャリの片割れは鰻和弘と言います。
同姓の人のほとんどは親戚でありましょう。すぐにわかっちゃいます。
そういう名前の人がマイナスを出すと、一族郎党にも飛び火するわけで、姉歯だとか小保方だとかの人は肩身が狭くなりそう。
いいときはいいんですよ。だけど…
そういえば、車のナンバーにゾロ目を付けたり、自分の名前の語呂合わせにしたりする人がいますが、轢き逃げしたりすると一発です。
『告解』(薬丸岳著・講談社文庫)の主人公は、籬翔太(まがき・しょうた)という読めないような珍しい名前です。彼が、飲酒運転の上、轢き逃げの罪を犯し、懲役4年10ヶ月の刑を下されました。出所後、仕事を探しますが、珍しい苗字であるため、過去を消すことができません。そうなったとき、受け皿となるのが犯罪組織だったりするわけで、実刑以上に苛烈な世間の仕打ちが待っているという話。いろいろ考えさせられました。ただ、ストーリーの展開は意外性に乏しく、懺悔の言葉を聞かされ続けているような陰鬱な気持ちになりました。78点。