都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

教誨

教誨師という仕事があるんだそうです。

受刑者に対し、道徳を説いていく役割で、僧侶や牧師など宗教者がその職務についています。

死刑が確定している場合に、その役目の重要度が増します。死のうという決意と生きようとする肉体が個人の中で葛藤して爆発しそうになるからです。粗暴になる人もいますが、無口になる 人もいる。果ては、精神に支障を来たし、泣きながら笑うような激しい気分の起伏を来すこともあります。 自己矛盾が起きるような感情としっかり向き合うことができるのは、宗教者のような精神修養ができた一部の人たちってことでしょう。誰でも務まるもんじゃありません。

 

教誨』(柚月裕子著・小学館)は、自分の娘を含めて幼女二人を殺め、死刑が執行された女性をめぐって、何故そんなことが起きてしまったのかを追求していく物語です。田舎には、本家・分家・小作人のような独特のカースト制みたいなものがあって、狭い世界の中で、そういうものに縛られて生きているってとこ、都会暮らしの人にはわからないかもしれないけど。

だけど、青森県が舞台であるにも拘らず、津軽弁が全然出てこないことに違和感がありました。鎌倉殿の役者たちが現代語で喋っているのと同じだと思えばいいんでしょうか?いいや、違うな。76点