文壇の重鎮に、曽野綾子と三浦綾子のW綾子がいます(W浅野みたい!?)。
そして、曽野綾子の旦那さんが三浦朱門だというからややこしい。
いや、三浦姓を名乗らなかったのは、そのせいかも?
この夫婦二人が、最近、相次いでエッセイを出しました。
妻が『老いの才覚』で夫が『老年の品格』。
うまいもんですね、このマーケティングセンス。
人口の大きいところ(団塊世代)をターゲットとするのは鉄則であります。
つまり、セカンドライフの入門書ってことで。
曽野綾子は、『老いの才覚』の中で「老いの基本は“自立”と“自律”」だとし、「何でも他人に依存するのはよくない」と説いています。
何でもうまくいった人よりも挫折して自信を失った人生のほうが味わい深いものだとも。
何故なら、挫折した経験を持つ人は、自分のトラブルを受け止める能力が高いから。
感情を咀嚼して考察する作家ならではの視点でした。
三浦朱門は、『老年の品格』で「老人というものは、若い世代に笑われてナンボという存在である」だから「笑われる老人になろう」「笑いの視点で世の中を見よう」と訴えます。
そして、ユーモアには三つのポイントがあると。
「一つは豊富な経験の蓄積、次に広い視野、三つ目が視点をちょっとズラして、自分のことも客観的に見ようとすること」だと言うのです。
なるほどねぇ。
お笑いは、どこかに醒めた自分を置いて、瞬時の状況判断を繰り返す能力が求められますから。
私も芸人の端くれとして、よく解ります(なんでやねん?)。
それにしても、身近に分身のような評論家がいると議論がはずんで楽しいでしょうね?
ん?すぐに否定されそうで、楽しくない?
うーん、どっちだろう??