Amazonプライムで観られる映画はハズレが多いので、油断していると無駄な時間が流れてしまいます。
だから、事前にその評価をチェックするのが私の流儀。星の数が3つ以上はマスト、前提です。
後は、低評価のコメント確認をします。その中に真実が転がっていることが多いから。
それで、すんごく評価が分かれていたのが『空母いぶき』でした。褒めてる人と貶してる人が両極端。
ただ、かわぐちかいじ原作の漫画は面白いのを知っていたので、まぁ騙されてもいいかと視聴しました。
物語は近未来の20XX年。日本の最南端沖で起こった国籍不明の漁船二十隻による突然の発砲から領土である波留間群島の一部が占領され、海上保安庁の隊員が拘束されました。政府は戦後初の航空機搭載護衛艦「いぶき」を中心とする護衛群艦隊を現場に向かわせます。国家間に極限の危機が生じた時に、最前線の自衛官たち、総理大臣を中心とする政府、そしてジャーナリストや一般市民が、どのような判断を下すかを問いかけるというストーリーです。
いやぁ、面白かった。感動しました。喜怒哀楽のすべてが詰まっています。クールな西島秀俊、ホットな佐々木蔵之介、優柔不断な総理を演じる佐藤浩市、真面目なコンビニ店長の中井貴一…みんな役に入り込んでいました。唯一、ジャーナリストの本田翼は違うような気がしましたが。
この作品にネガティブな反応を示しているのは、バリバリの右翼や軍事マニアが多いような気がします。それと、過剰な演出を好まない人。
確かに、そんな訳ないだろうがいっぱいあるし、物語の流れを切るようなシーンがたびたび挟まれてイラッとするのかもしれないけど、専守防衛のジレンマと国民の平和ボケ、決断が遅れる総理官邸などの要素を2時間ちょっとに込めようとするならば、あんなもんだと思います。
ちょっと前、テレ東で『デルタフォース』を観たばかりだったので、余計にそう思いました。
敵は皆殺しにしても良いという考えとは相入れません。だからと言って、殴られっぱなしでいいわけでもない。
防衛費増額について、論議が高まる中、なんちゃって右翼としてこういうのを観てしまうと、影響されるのであります。