先日の『オモウマい店』は、番組ヒットに対するスタッフへのご褒美企画なんでしょう、ハワイのお店が紹介されていました。
円安なので値段についてはともかくも、さすがはハワイ、ボリュームが規格外で、インスタ映えの連続です。ちっとも美味しそうじゃないけど、食べきれそうもないメニューが次々に出てきます。
日本語が喋れるタクシー運転手を雇っての取材。レポーターはタレントじゃなくて、制作会社のスタッフですから、コスパもよさそうです。いや、中京テレビは絶妙な鉱脈を見つけました。ヒューマングルメンタリーとは、よく言ったものです。
番組の中で、カタコトの運転手が自身の推薦するメニューについて「これを食べると病気になる」と言ったことに対し、MCのヒロミがすかさずフォローします。「クセになるって言いたかったんだよね」と、通訳の通訳。
この番組の真骨頂は、素人のレポートに付け足してフォローするヒロミの存在にあると改めて思いました。
普通だったら、たどたどしい日本語を聞いて「まぁ何となく言いたいことは分かる」で済むところ、しっかり説明を加えてモヤモヤを消していく。これは、ヒロミの持った国語力の高さに拠るものです。
ツッコミが得意なお笑い芸人は、総じてこの国語力が高く、学校の勉強とは違うところで、この技を磨いているのです。
例えば、コントの台本作りであれば、徹底的にちょっと変わった人のキャラクターを炙り出していく。
大喜利の反射神経を鍛えるため、言い換えの語彙を増やしていく。
そういうことが気になり始めると、仲間の舞台を観察する姿勢が変わります。芸人がみんなそうだというわけではありません。トークバラエティで活躍する人は、みんなボキャブラリーを増やそうと、躍起になっているのです。
国語力、大事です。