都会のネズミと田舎のネズミ

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メキシコ代表は?

次から次へと番狂せが起こり、準決勝の相手は予期せぬメキシコ代表となりました。

こうなった理由は、大会独特のルールにもあります。

 

(1)球数制限の問題

継投を前提に組み立てなければいけないのは、コンディションの調整を難しくします。

(2)交替した投手は3人以上投げなければならない

明らかに調子が悪かったり、動揺してたりしても、投手交替が出来ず、大量失点に繋がります。

(3)タイブレークのこと

ゲームプランを立てるとき、このルールを意識せざるを得ず、投手起用の順番が難しいです。

 

登録人数がいくら多くても、勝ちゲームに信頼して送り出せる投手は限られており、所属する球団からは別の球数制限があったりして、チームマネジメントが複雑だと思います。預かり物ですからね。国のためを押し付けるわけにはいきません。

侍ジャパンは、吉井・厚沢の投手コーチが、子飼いのロッテ・オリックス・日ハムの選手を使いやすく、信頼関係が築かれているのです。

原辰徳元監督のジャイアンツや王貞治元監督が会長を務めるソフトバンクも同様で、伊藤・宇田川・山崎・大勢・戸郷らが臨戦態勢で、あるいは周東・牧原・大城らが控えにいて、いつでもいけるのが強みです。落合博満がいなくてよかった!?

 

さて、メキシコ代表の戦績を振り返ってみましょう。

メキシコ4対5コロンビア(4対4のタイブレークから)

    11対5アメリ

    2対1イギリス

    10対3カナダ

    5対4プエルトリコ

二桁得点が2試合ありますが、格下のイギリス戦では2点しか奪えていないので、たいしたことはありません。

むしろ、大量得点を許していない投手陣が評価されるべきでしょう。

登録している16人のうち、12人までが最高球速153キロ以上をマークしているのは特筆される点です。侍ジャパンが相手にしてきたチームとは、異次元の世界となりました。

 

次に、メジャーで昨季実績のある成績を見てみましょう。

【投手】ウリアス(ドジャース)31登板 17勝7敗 175回 127被安打 23被本塁打 166奪三振 41与四球 防御率2、16

               アルキーディ(アストロズ)29登板 13勝8敗 164、1回 154被安打 29被本塁打 134奪三振 38与四球 防御率3、94

               ウォーカー(メッツ)29登板 12勝5敗 157、1回 143被安打 15被本塁打 132奪三振 45与四球 防御率3、49

               サンドバル(エンゼルス)27登板 6勝9敗 148、2回 139被安打 8被本塁打 151奪三振 60与四球 防御率2、91

               セサ(レッズ)46登板 4勝4敗 80、2回 76被安打 14被本塁打 59奪三振 28与四球 防御率4、57

               マルティネス(アスレチックス)12登板 4勝6敗 57、2回 69被安打 13被本塁打 53奪三振 19与四球 防御率6、24

               ガイェゴス(カージナルス)57登板 3勝6敗14S  59回 42被安打 6被本塁打 73奪三振 18与四球 防御率3、05

               アサド(カブス)9登板 2勝2敗 37、2回 35被安打 4被本塁打 30奪三振 20与四球 防御率3、11

               ロメロ(カージナルス)17登板 0勝0敗 16、1回 13被安打 3被本塁打 17奪三振 10与四球 防御率4、96

【野手】アロサレーナ(レイズ)153試合 586打数154安打 89打点 20本塁打 46四球 156三振 32盗塁 打率.263

               テレス(ブリュワーズ)153試合 529打数116安打 89打点 35本塁打 62四球 121三振 2盗塁 打率.219

    ベルドゥーゴ(レッドソックス)152試合 593打数166安打 74打点 11本塁打 42四球 86三振 1盗塁 打率.280

    ウリアス(ブリュワーズ)119試合 406打数97安打 47打点 16本塁打 50四球 99三振 1盗塁 打率.239

    トーマス(ダイヤモンドバックス)113試合 381打数88安打 39打点 8本塁打 22四球 74三振 4盗塁 打率.231

    パレデス(レイズ)111試合 331打数68安打 45打点 20本塁打 44四球 67三振 0盗塁 打率.205

    バーンズ(ドジャース)62試合 179打数38安打 26打点 8本塁打 27四球 37三振 2盗塁 打率.212

    デュラン(レッドソックス)58試合 204打数45安打 17打点 3本塁打 14四球 63三振 7盗塁 打率.221

    メセネス(ナショナルズ)56試合 222打数72安打 34打点 13本塁打 15四球 52三振 1盗塁 打率.324

    トレホ(ロッキーズ)35試合 118打数32安打 17打点 4本塁打 5四球 31三振 1盗塁 打率.271

    アランダ(レイズ)32試合 78打数15安打 6打点 2本塁打 8四球 23三振 0盗塁 打率.192

 

人数は多いものの、スーパースターと呼ばれる選手は、昨季ナ・リーグ防御率1位のウリアス投手ぐらい。だけど、ウリアス投手は準々決勝で先発して60球投げているので、登板させないと思います。

野手もレギュラーで活躍しているのは、アロサレーナ・テレス・ベルドゥーゴぐらい。打率が低い上に、アロサレーナ・テレス以外は一発がないので怖さがありません。そこが他の中南米チームと違うところです。

最初に投手陣の12人が153キロ以上だと書きましたが、上限は156キロ止まりで、似たような球速範囲に収まっています。ただし、メキシコ代表投手の多くは25〜27歳の伸び盛りってとこが未知数だとも?伸びしろですね。

 

さて、一発勝負ではミスが出た方に綻びが出やすいです。エラー、そして四球です。ヒットなんて、そうそう続くもんじゃありませんからね。

侍ジャパンの投手陣は、球速もさることながら、四球を出さない点でも長けています。

セイバーメトリスクの指標にK/BBというのがあります。奪三振と与四球の比率を表すもので、3、5を超えれば一流だとされています。

両国のデータを比較してみましょう(メキシコ代表はメジャー投手のみ)。

 

【日本】(3、5以上のみ)

佐々木朗希 7、52

湯浅京己 5、58

ダルビッシュ有 5、32

大谷翔平 4、98

山本由伸 4、88

大勢 4、62

今永昇太 4、55

松井裕樹 4、37

宮城大弥 4、23

【メキシコ】

ガイェゴス 4、06

ウリアス 4、05

アルキーディ 3、53

ウォーカー 2、93

マルティネス 2、79

サンドバル 2、52

セサ 2、11

ロメロ 1、78

アサド 1、50

バルガス(オリックス)1、38

 

今までの対戦相手と比べて、簡単じゃないことは認めますが、投手のポテンシャルの違いは歴然としています。

準決勝は、佐々木朗希が世界を驚かせるのではないでしょうか?