都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

モテモテ電話術

昔、勤務していた保険会社では、電話のマナー向上を目指し、外部委託会社によるモニタリング調査で社内各部署の評価を採点し、ランク付けすることで、社員の意識啓発を図っておりました。

この評価は人事考課にも影響するため、150近くあった各セクションの上司たちは、それなりに真剣に取り組まねばなりませんが、そうかと言って、何をすべきかの知恵もあるような、ないような。その間隙を縫って、その会社を辞めて間もなくの私は電話の社員教育をメシの種にしていたのです。と言うのは、その会社に在籍していた当時、給付金請求を含めたクレーム対応の窓口を仕切っていたのが私であり、かなりのキツい仕事でありながら、格別の評価をいただいていた実績があったからです。

実際に、私に社員教育を依頼した部門のその後のランク付けは、劇的な改善を遂げるものであり、魔法のように成果が上がりました。

その秘訣とは何か?

 

3〜4人の小所帯ならばいざ知らず、50人を超えるような大きな組織では、各人に徹底を図るのが容易なことではありません。

いますからね、どうしても電話が苦手な人。

そういう人に対して、「あれを直せ」「これを変えろ」と言ったって、そんなに理解できるもんじゃないんです。

それは、勉強なんかもそうだけど、成績が悪い人というのは改善ポイントを指摘しても、弱点が散らばっているため収拾がつかなくなるんです。

いろいろ言われたって、どこから手をつけるべきかを見失ってしまう。

だから、ある一点を守るように徹底します。それは…

 

「おはよう」や「ありがとう」や「申し訳ない」というメッセージを発するときに、深くお辞儀をする

 

です。この一点を絶対にやろうとの共通認識を作り上げるんです。すると、どうなるか?

職場の空気が変わります。お辞儀はお互いに見えるから。

そして、マナーのいい同僚を見ると、気分が昂ぶります。いろんな意味でポジティブになる。

気持ちが変わると、技術的なことは、それぞれが勝手に勉強します。その模範となる素材は、至る所に転がっていますからね。勉強って、そういうこと。教えられるばかりのもんじゃない。

 

お辞儀には、もう一つの効用があります。それは…

 

電話口のお客様に、こちらの本気が伝わるんです。電話っていうのは、見えないようでいて見える。お辞儀している声は、喉の閉まり具合と言いますか、聞く人によって聞き分けられます。見えるんです。

だから、誠意みたいなものが飛んで行く。お客様から温かい言葉を受け取ると、士気が上がります。

とまぁ、それぞれがこういう次元に達すれば、シメたもの。みるみる客観的な評価も上がっていくのです。

 

先日の『さんま御殿』でオードリーの若林正恭が、ウーバーイーツの配達アルバイトを通じて、お辞儀の仕方を学んだという話をしていましたが、まさにそれです。プロフェッショナルの仕事は、スキがないもの。セリフが合ってたとしても、気持ちがこもっていなければ、簡単に見透かされるということを理解して、初めて一人前への階段を昇り始めるのであります。