昔、TBS系列の国際プロレスにビル・ロビンソンという人気レスラーがおりました。
人間風車という技をかけた当人もなかなかのダメージを受ける得意技を持っていましたが、彼の人気の秘密はそこじゃなくて、相手がロープに手を触れたら攻撃を中断するというフェアプレーにあったのです。
プロレスでは、5カウントまで攻撃を続けてもいいという怒られるまではやってオッケー、あるいはレフリーにバレなければいいみたいな暗黙知がある中でのフェアプレー。そういえば、タイガーマスクもそんなでした。
日本人は、ルールを守るのを大切にするし、正義の人を応援する。そう思います。
石破内閣の最大の誤算は、公明党と連立を組んでいたことを計算に入れていなかったことです。
衆院選の前倒しスケジュールは、小泉進次郎総理を前提に決まっていた話なので、これを変えることなんかできません。
その他にも、公明党とはいろいろ約束しており、自身の一存で決められることは意外なほどに少なかったのです。
就任早々に失点を重ねたのだから、野党にチャンスが巡ってきたのだけれど、対立候補を一本化するための時間が足りず、どうやら自公の過半数割れはなさそうです。立憲民主がコマ不足であるのは否めませんからね。
だけど、私が立憲の党首だったら、起死回生の一手として、同党議員の小選挙区と比例との重複立候補はしないという背水の強手を放ちます。
これは、約束を守れないと批判する自民党に対する強烈なアンチテーゼとなるからです。間違いなく、国民は快哉を叫ぶでしょう。
リスクはありますが、僅差で争うような選挙区においては、必ず追い風になると思います。
いろんなことを言わずに一点突破を目指すのは、余計なしがらみの少ない立憲民主党だからこそ、できる話。そう思いませんか?