今年のドラフトで特徴的なのは、指名された大学生たちが高校三年時に夏の甲子園大会を経験していないってことです。
つまり、晴れの舞台に立たなかったため、評価される材料が少なかったので、判断の先送りがあったという話。その分が、高素質に恵まれた大学生の大量指名に繋がっていたと言えるでしょう。
ちなみに四年前のドラフトで、高校生で指名され、一軍で活躍しているのは以下の選手たちです(成績は今季のもの)。
高橋宏斗(中日)12勝4敗 防御率1、38
中森俊介(ロッテ)1勝1敗 防御率2、63
山村崇嘉(西武)201打数44安打 打率.219 2本塁打
来田涼斗(オリックス)170打数36安打 打率.212 2本塁打
中山礼都(巨人)44打数14安打 打率.318 0本塁打
秋広優人(巨人)46打数12安打 打率.261 0本塁打
細川凌平(日ハム)54打数12安打 打率.222 0本塁打
内山壮真(ヤクルト)52打数10安打 打率.192 0本塁打
土田龍空(中日)44打数7安打 打率.159 0本塁打
高橋と山下以外、特に野手についてはレギュラーになっている選手が一人もおらず、なかなか時間がかかるってのが分かります。
それは、今年指名された大学生も似たり寄ったりで、野手がいきなりの即戦力であることは難しいのです。それがプロ野球の現状です。
投手については、イケる可能性がある。今年のドラフトで言うと、中日の金丸夢斗とヤクルトの中村優斗、それにカープの佐藤柳之介は直ぐに活躍できるかもしれない。そんなもんです。
だから、宗山塁や西川史礁が即戦力で新人王だなんて思っちゃいけない。もう少し、待ってあげないと。
そういう意味で、実践経験不足の清原省吾が指名されなかったのは、良かったと思います。彼は、くふうハヤテとかオイシックスへ行くといい。
足りなかったものが満たされて、開花する可能性を感じます。