都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

間引き戦略

農家が大根を育てる場合、苗の頃には互いに寄り合っていた方が育ちがよいので密集した状態で育てますが、成長するにつれて苗を抜いて、それぞれの間を開けていきます。この作業がいわゆる間引きというものです。

当然に発芽後の双葉がそろってきれいなもの、生長のよい株を選んで残すわけで、株間を開けることによって作物を大きく育て、通気をよくして防虫害を防ぐ効果もあると言います。これをやらないと、それぞれの個体が痩せ細ってしまい、作物として使い物にならなくなります。

 

ソフトバンクホークスは、チームを4軍まで組織して、大勢の選手を入団させ、その上で早めに判断を行い、選手を振るい落としていく間引き戦略を堂々と行っています。ただし、規格に合わなかった場合でも、選手のその後を考えて、道を用意する。その手段として選んでいるのが「現役ドラフト」です。他球団に行ったら、活躍する可能性の高い有力選手を提供しているんです。

一昨年は、タイガースへ大竹耕太郎、昨年はファイターズへ水谷瞬、そして今年は入団2年目の有望株・吉田賢吾をファイターズに送り出したのだからビックリです。

ホークスの正捕手は、FA宣言している甲斐拓也で手薄になるところなんだけど、打力を武器に一軍で頭角を表し始めた23歳の選手を気前よく。

いや、チームには他にもベイスターズからFA移籍していた嶺井博希をはじめ、甲斐拓也並みの強肩の持ち主である海野隆司、二軍でホームランを量産している石塚綜一郎、経験豊富な谷川原健太と粒揃い。その下にも予備軍がいっぱい控えています。これでは宝の持ち腐れになってしまうとの親心。愛があるんです、ソフトバンクには。

これが巨人だと、なんでもかんでも抱え込んで塩漬けにしてしまいます。下手に他球団へ移って活躍されると困るという保身が透けて見える。

30歳以上の選手の放出は、戦力外通告と同じです。チームによって、制度利用に温度差を感じてしまいました。