都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

蛇足

日常会話で使ったことがない熟語ですが、昔から知っていたような気がする言葉が「蛇足」です。

出会いは高校の漢文授業だったんでしょうか?

調べてみると、楚の時代に先祖を祭る行事を催した偉い人が、召使いたちに酒を与えたときの話だそうです。地面に最初に蛇の絵を描いた者が、その褒美として余った酒を飲む事にしようという話になりました。ある一人が最初に完成し、その者は酒を引き寄せて飲もうとして左手に杯を持ち、「私にはまだ足を描き足す余裕がある」と言って右手でその蛇の絵に足を加えたが、それを描き終わらないうちにもう一人が蛇を描き上げ、杯を奪い取って、「もともと蛇に足はない。お前に足を描けるわけがない」と言って酒を飲んでしまった。そのため、余計なことをした男は酒を飲み損なってしまったという他愛もない作ったようなエピソードトーク。「画龍点睛を欠く」の反対ですね。ちょっと弱いけど。

 

今風に言うならば「余談ですが…」と使うのが一般的なんでしょう。「もしかしたら、あんまり面白くないかもしれないけど…」の予防線です。

「蛇足ですが…」は強気が過ぎる気がします。面倒くさいねぇ、顔色を窺い過ぎる社会。

 

今日はBSで『犬神家の一族』(2006年版)をやってました。こう言ってはなんだけど、変態っぽいストーリーで馴染めないのが横溝正史です。

リアリズムから程遠い無理矢理なストーリー展開は、豪華キャストで補っておりまして、三谷幸喜林家木久扇が端役で出演していたのにちょっと驚きました。

それにしても、犯人が分かってから30分以上もカメラを回し続けているのはどうなんでしょう? みんなが見ている前でお弁当のふたに付いたご飯粒をこさいでいるような感じが「蛇足」なのであります。