3月8日は「国際女性デー」で、女性の社会的、経済的、文化的、政治的な成果を称える日なんだそうです。
日本はジェンダーギャップ指数で下位に位置し、さまざまな分野での女性の進出が遅れています。フジテレビの事件なんかでも、主要な経営スタッフに女性がいないことで、一方的な方向へと考えが流れていったように思います。
私の得意ジャンル、スポーツ・お笑い・将棋の世界で考えてみました。
野球はプロアマ通じて圧倒的な男社会でした。女性はマネージャー的な裏方仕事に限定されていて、口を挟めるような状況になかったのですが、五輪でソフトボールが優勝したのが関係あるんでしょうか。少しずつ競技自体に加わる選手が出始め、甲子園へのベンチ入り、練習でのノックなんかが認められています。最近では、ベイスターズの南場智子が女性オーナーの先駆けとなって、いろんな変革に着手しており、新しい流れが感じられるようになってきました。
それに比べると、相撲は全くダメで、力士になれとは言いませんが、運営面での時代錯誤が甚だしく、閉鎖性と密室性の塊って感じです。
ラグビーは7人制における女子チームの活躍で、大きく変わりつつあります。外国人選手がチームに溶け込んでいる状況と合わせ、多様性の先駆者として象徴的な存在です。
落語家の場合、圧倒的に男性社会なのは、引き継がれてきた噺の内容が男目線で描かれており、古典の中に艶っぽい話も少なくないため、女性が演じにくいってのがあります。加えて、女性の声のキーが高いことで演じ分けのメリハリをつけにくく、一本調子になりやすいのが致命的と言われているんです。演目の長さも壁となっていて、それだったら短時間勝負のスタンドアップ芸人へと流れていくような気がします。
不思議なのは将棋です。つい先日、女流トップの西山朋佳が男子棋戦への参入挑戦に失敗しました。囲碁界に女性プロが大勢いるのに、将棋界には未だにゼロの謎。スポーツのような肉体的な競い合いがなく、頭脳勝負ってことであれば、男女の差異はほとんどないハズなのに、将棋ではその差がついてしまうのは何故でしょう?
脳科学の研究によると、「男性が一つのことに集中するのが得意なのに対し、女性は右脳と左脳を結ぶ脳梁という橋みたいなものが、男性よりもはるかに大きいことによって、右脳と左脳の情報交換が頻繁で、脳全体を働かせる傾向がある。将棋が一極集中、理詰めの作業であるのに対し、囲碁は広い盤面を使って視野を広く持ち、同時に将来的な立体感覚を持って見ないといけない。女性は右脳と左脳の両方を使って幅広く考えるのが得意だから、将棋よりも囲碁に向いているかもしれない」ということらしい。
なるほど…。そうだとすると、高所からの大局的な判断は女性向きであり、政治家や経営者という仕事にハマっているように思います。
少しだけではありますが、見方が変わりました。