1位 ソフトバンク
2位 日本ハム
3位 西武
4位 オリックス
5位 ロッテ
6位 楽天
順位予想は、昨年の実績をベースとして、そこからの戦力のプラスマイナスを見れば、精度を上げることに繋がります。
もう一つのポイントは、チームの根幹を成す主力の年齢が26〜30歳が多いことです。この年代は、キャリアの中で絶頂期を迎えるケースが多いからです。つまり、伸びしろですね。31歳を過ぎると、過去の自分を上書きするのが難しくなります。そこのところ、よく見極めなければなりません。
それと、新加入の外国人打者のうち、メジャー経験の少ない選手が主力になることはまず、ありません。アメリカで長打力が評価されていたとしても、三振が多い打者は、もれなく失敗します。外国人投手の場合、155キロを超えるストレートを持っていれば、3A上がりだとしても化ける可能性があります。課題はセットポジションであり、投手も打者もメンタル面での順応性が問われます。中途半端なプライドは邪魔でしかない。
個別に見ていきましょう。
1位予想のソフトバンク。
これは外しようのない鉄板です。昨季100勝にも届こうとするダントツの力を見せたにも拘らず、上沢直之・濱口遥大・上茶谷大河・伊藤優輔を補強した投手陣は、和田毅・石川柊太が抜けた穴を感じさせません。
モイネロ・スチュワート・ヘルナンデス・オスナの高年俸外国人投手に安定感があり、前田純・前田悠伍・松本晴ら若手の突上げもあって、心配なし。三軍・四軍の育成投手だけでも31人が控えているってとこ、異次元の選手層です。
打線は、FA加入の近藤健介と山川穂高がピッタリハマったことで、全くスキがなくなっています。
甲斐拓也ぐらい、いなくなっても、ほとんど影響ないでしょう。
注目は、去年まで早鞆高校の監督だった大越基が今年から四軍監督に就任したことです。ジャイアンツと似たような組織づくりの中で、チーム内における過去の名声じゃなく、人物本位で選んでいるスタッフには好感が持てます。
2位は、日本ハムファイターズです。
新庄剛志という人は、ただのお調子者ではありませんでした。就任から4年目で、ついに優勝を争えるまでチームを育て上げたのです。
主力の清宮幸太郎・野村佑希・万波中正・水谷瞬・郡司裕也・水野達稀・田宮裕涼が揃って20代だというのが素晴らしい。お楽しみはこれからだをひしひしと感じます。
投手も伊藤大海・山﨑福也・加藤貴之の先発三本柱に加え、金村尚真・北山亘基・福谷浩司・バーヘイゲンがいますし、田中正義・柳川大晟のストッパーに齋藤友貴哉が加わった布陣は強力です。
それでも2位にとどまるのは、ソフトバンクが強過ぎるからです。近藤健介・有原航平・上沢直之を引き抜かれましたからね。残念。
3位を西武としました。
このチームの昨季の貧打ぶりは、カープの上(下?)を行ってましたからね。DH制のパ・リーグなのに、スタメンに一割打者が3人いるような状態だったので、いくら投手が良くても勝負にならなかったのです。高橋光成の0勝11敗なんて、冗談みたいです。防御率3、87ですからね。良くはないけど、酷くはない。それ以外の先発投手は、今井達也(昨季防御率2、34)隅田知一郎(2、76)武内夏暉(2、17)渡邉勇太朗(2、67)松本航(3、93)と計算が立ちます。ストッパーに再転向する平良海馬が万全なのも心強い。この7人がすべて20代ってとこ、ゾクゾクします。
あとは攻撃力次第ですが、どん底の昨季から98試合で15本塁打したセデーニョがオリックスから移籍し、現役メジャーリーガーで昨年7本塁打を記録したネビンを補強した打線には、一本芯が通りました。このあたり、広島カープと状況が似ています。
監督こそ一年目の新米ですが、鳥越裕介ヘッドと仁志敏久、大引啓次の両コーチは引き出しの多さで球界有数の知恵袋となります。三軍コーチとして、15・16年に一軍の指揮官を務めた田邊徳雄がいるのも心強い。チームが守備面に力を入れているのが伝わって来ます。
4位はオリックスです。
先発に抜群の安定感を誇る宮城大弥とメジャーを目指す山下舜平太の二枚看板がいるのが心強い。トレードの九里亜蓮も頼もしいし、エスピノーザ、東晃平、曽谷龍平、田嶋大樹、それに椋木蓮が控えているので、大崩れすることはないでしょう。
問題は、このチームも得点力です。そこで、一昨年ヤンキース戦で三打席連続本塁打を放ったディアス(24歳)と、これもまた一昨年ロイヤルズでシーズン12本塁打したオリバレス(28歳)を補強しています。昨年はメジャー昇格できなかったディアスは、三振が多いタイプなので苦労しそうですが、オリバレスは昨季もパイレーツで55試合に出場し、5本のホームランを打っています。二人とも若いので、上手くハマれば化けるかもの期待があります。
5位は、ロッテオリオンズ。
佐々木朗希の顛末の影響は、どうなんでしょう? 決して後味の良いものではありませんでした。何となくですが、吉井理人監督(59歳)の情熱が消えかかっているように見えます。フロントとうまくいっていないような…違うかな?
攻撃の中核を担うソト(36歳)とポランコ(33歳)に上がり目がないってのも希望がない話です。
若手の安田尚憲(25歳)山口航輝(24歳)山本大斗(22歳)松川虎生(21歳)が伸び悩んでいるのも何だかなぁ、でして。
そんな中、外国人投手のサモンズ(昨季メジャーで初勝利)ボス(昨季マリナーズで68試合に登板)ゲレーロ(2022年ロッテで49試合に登板、46回63奪三振)が加わったのは明るい話題となりました。
だけど、監督も含めてチーム全体が高齢化しているので、建て直しには時間がかかりそうです。
最下位は楽天イーグルス。
どうなんでしょうね。監督がコロコロ変わるチームの体質。三木肇は5年ぶりの監督復帰となりますが、これもまた長続きしないような気がします。何より、監督が思ったようなチーム作りが出来ないってとこが問題で、選手から甘く見られているのが悲しい現実です。
ドラフトでは12球団で唯一、高校生を指名しませんでした。数年先を考えようとしないのが、社風と言えそうです。オーナーが結果を直ぐに求めますから、そうなってしまう。そのくせ、外国人にお金をかけないのも社風。田中将大の復帰には年俸9億も払ったのに、お払い箱にする社風。
ファンは、よく我慢しているなぁって感じです。余計なお世話だけど。