都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

関西弁の謎

TVerのおかげで、関西地区限定で放映されている番組が観られるようになりました。

バラエティ関連は、あっちの方が面白いですからね。それは、素人の偏差値が高いことと、関西弁が見せるバリエーションの豊かさが表現を膨らませているからだと思います。「何でやねん?」とか「ちゃいまんがな」の切れ味鋭いツッコミワードは、東にありません。「な〜んちゃって」的な柔道でいう受け身のようなニュアンスが、意地悪だけど優しいを演出しているのです。

 

『ちゃちゃ入れマンデー』で、関西弁を考察する特集をやっていました。

①なにかと「いける」を多用する

飲食店への入店時に「4人やけど、いける?」とか、支払時に「カードやけど、いける?」とか、食事の時に「その量、いける?」とか、仕事を振ろうとした相手に「いける?」とか、ベロベロに酔っ払った同僚に「いける?」とか、賞味期限切れの食べ物を「いける」などなど、いろんな意味として幅広く使われているのが「いける」であって、関東だと「大丈夫」に匹敵すると考えられます。「いける」の方が、柔らかいですね。

②「いない」の言い回しがたくさんある

関西人は相手との関係性によって「おらん」「おらへん」「おれへん」「いてない」「いてへん」「いーひん」「いはらへん」「おりはらへん」「いん」を使い分けているのに対し、関東では「いない」「いねえ」の二択でした。

③言われて最強に傷つく言葉

東京ではそれが「アホ」であるのに対し、関西人は言われ慣れていて、むしろ愛情表現、褒め言葉だと解釈しています。

傷つくのは「お前おもんないねん」だそうです。

④若者がSNSで多用している言葉

「してもろて」「ゆーて」「わろた」「それな」など、省略する傾向の強いSNSですが、驚いたことに関東の若者たちも、書き言葉としての関西弁を使っていました。文字だと、イントネーションがないので、恥ずかしさがなくなるようです。本当は、言語としての関西弁に憧れているというのが窺えます。

⑤若者が使い始めた言葉もある

それまで「見ーひん」「来ーへん」「せーへん」「着ーひん」「できへん」など語末が「〜ひん」や「〜へん」となっていた言葉が「見やん」「来やん」「しやん」「着やん」「できやん」と「〜やん」に置き換わっています。

 

昔だったら、柳田國男みたいな言語学者が系統立てて小難しく語るところを次々に笑いに変えていくのが関西スタイルです。いやぁ、ネタの宝庫でありました。