都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

JA支配からの脱却を

田んぼが多い田舎では、兼業農家というのが少なからずいて、昼は会社勤めをしているおじさんが結構な割合だったりします。

そういう人たちにとって、ゴールデンウイークは絶好の田植え期であり、必要に応じて有給休暇を加えたりするんです。

会社の方でもそのへんの理解は進んでいて、8時始まりの4時終業というところも少なくありません。西の夜7時は、まだ明るいので、農作業の時間は充分にあるってことです。4時起きして朝からクタクタな人もいたりします。

農作業のピーク時には、親戚一同が集まって、共同作業となるのが当たり前です。現金の手当てがない代わり、現物支給が楽しみです。

こうして春から秋を過ごしていくのが小規模の兼業農家で、余った分は農協に持ち込む。それは、大した量ではないし、面倒なので個別に動こうとはしません。抜け駆けを許さない田舎の風潮も、農協が作り上げた文化だと言えるでしょう。

私が飲食店をやっていた時の相場が精米前の玄米30キロで8,000円。近隣はどこも一緒でした。それでも、農協へ出すよりは、500円ぐらい気持ちが乗っかっていたと記憶しています。つまり、元々が安いんです、出来上がるまでは大変なのに。そして、儲けようって気持ちがほとんどない。家業を継いでるだけであり、惰性でやっている仕事なので、自分たちが美味しく食べられさえすれば、それで良いと考えているんです。

田舎の人の頭の中は、先祖を大事にするよう刷り込まれていて、その原点が田んぼにあり、土地を守るって意識が非常に強いってこと。だから、良いも悪いもない。ここの暮らしはそういうもんだの精神で、ひたすら同じことを繰り返します。それは自民党支持にも繋がっていたりします。

本当は、値段が一緒だなんてあり得ません。私の下関の経験でいうと、川の上流と下流とで水質が全然違うため、同じ品種でも出来栄えに大きな差があるのがハッキリしています。お米を量で食べる人は、気がつきませんが、食べ比べるとハッキリします。舌が肥えると、もう騙されない。外食チェーンのご飯が食べられなくなります。

 

今回の米騒動で思ったのは、JAの支配から一刻も早く逃れるために、地域ごとに構造改革の動きを起こすべきで、青年会議所なんかが旗を振ると良いと。若い情熱がうねりを起こせば、簡単な話だと思うんです。新しい産業じゃなくても、立派なタネがあるってとこに気付いて欲しい。

今は、5キロ4,000円超で大騒ぎだけど、本当に美味しい米であれば、もっと高くても買うという消費者はいくらでもいます。主食ですよ。

自信のないやつは、農協に任せるとして、そうでなければ堂々と売り込んでいくことこそが、健全だと思うのです。みんな一緒に貧しいのを我慢しようとする世の中の流れが怖い。そう思いませんか?