都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

リオ

今野敏という作家は、横山秀夫と並んで警察小説というジャンルを作り出した二大巨匠の一人です。

いや、作品数の多さでは他の追随を許しません。これが見事に連続テレビドラマにハマります。

例えば、佐々木蔵之介が安積剛志刑事を演じたのがTBS系列の『ハンチョウ』シリーズ。ユースケサンタマリアがテレビ朝日で演じたのが『警部補・碓氷弘一』シリーズ。『隠蔽捜査』シリーズの主人公である竜崎刑事はテレ朝が陣内孝則、TBSが杉本哲太。そして、強行犯係の『樋口顕』シリーズはNHKでは鹿賀丈史WOWOWが緒方直人、テレ東が内藤剛志です。

刑事モノは一話完結が多いため、未だに再放送でガンガン流れています。それって、犯罪抑止につながるのか、ヒントを与えて誘発するのかはナゾです。誰か、文句を言い出しそうな気もします⁇

 

『リオ 警視庁強行犯係・樋口顕』(幻冬舎文庫)は、樋口顕シリーズの最初を飾る作品です。

この刑事は、家庭を大切にしていて、常に他人の顔色を窺って波風を立てないようにする穏やかな性格で、周囲からは協調性があると評価されているのが斬新です。警察の中では珍しいスタンドプレーを良しとしないバランス人間。そういうところがお茶の間ウケするのかもしれません。

小説では、署内の人間関係を壊さないよう気遣いながら、周囲をいつの間にか味方に引き入れてしまうとこが面白い。心理学の世界です。

リオとは、重要参考人の名前で、誰もが見入ってしまうような美形の女子高生という設定でした。

そういうのって、ドラマだとどんな女優が演じているのか気になったので検索したけど、時間の無駄でありました。頭の中は中学生レベルです。

 

【テーマ】タイトル・時代性・学習性 15点

【文章技巧】読みやすさ・バランス 19点

【人物描写】キャラクター・心理描写・思い入れ 18点

【構成】つかみ・意外性・スピード感 17点

【読後感】爽快感・オススメ度 17点

【合計】86点