都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

同胞の存在

カープのヒーローインタビューに外国人選手が登壇すると、通訳のフェリシアーノさんが不思議な日本語を使い、それが名物となっています。

選手が話していることと、通訳の話す内容の尺が合わない。だから、端折っているんだろうし、場合によっては意訳が甚だしく、違う話なんじゃないかと疑わしい時があります。だけど、ファンは百も承知、大体のニュアンスが伝われば、それで良いと思っています。

今季からカープへ加入したファビアン・モンテロ・ドミンゲスの三人は、いずれもドミニカ共和国の出身です。アメリカでの生活も長いので、英語も通じますが、全てをさらけ出せるのは当然に公用語スペイン語です。

フェリシアーノさん自身、ドミニカにあるカープアカデミーという養成所の出身で、広島一軍で三年間の一軍投手経験がありました。

だから、三選手に接するときは、技術面の助言も含めたコーチ的な役割も果たしています。

産休で一時的に帰国していたブルペン捕手でもあるクレートさんが戻って来るので、当初は6月末で帰国する予定だったのですが、日本滞在を延長することが決まったそうです。スペイン語の通訳が2人体制となりました。

こういうとこですね、カープの家族的な体質。広島の町は、中国地方での中心とはいうものの、東京や大阪とは比較にならないスケール感であり、同胞が少ないことで外国人選手がホームシックに陥りやすい環境にあります。そのための手当てが考え抜かれている。そういう意味で、ドミニカからの三人というのは千思万考、深謀遠慮なんです。

技能実習生に接しているとわかります。本人がいくら日本人に馴染んでいようと、あるいは世話をする日本人との関係性が良好だとしても、気を許すことのできる同胞の存在にはかないません。なので、上手くやろうと思うなら、その窓口となるフェリシアーノさんみたいな存在を大事に考えるのが外国人対応の秘訣です。

通訳なのに、日本語レベルが低過ぎるとしか考えられないようじゃ、ビジネスマン失格なのであります。