テレ朝の『激レアさんを連れてきた』という番組は、そこへ連れてくる人選の一点勝負なんだけど、どうやって探し出すんだか、非常に珍しい衝撃的な体験をした人を全国各地から引っ張り出しています。
今週は、福岡県にあるコンビニさえ撤退するような人口減少の過疎地域から、二人の主婦が登場しました。
昔は銅の発掘で栄えていたのですが、今は路線バスが廃止となり、小学校も廃校になる始末。このどうにもならないような町を、なんとか活気あるものにしようとボランティアとして立ち上がったのです。
きっかけは、あちこちで町の人たちと交流を図っているうちに、ただの年寄りだと思っていた老人が、意外な能力者であることに気付いたことから始まります。職人さんって、誰もがそういう一面を持っているということ。ある局面においては、スーパーヒーローであると。
二人はそれぞれにキャッチーなコピーを付けて、ポケモンカードのようなバトルゲームを作ることを考えたんです。
例えば…
「シークレット・ティール」地元唯一の魚屋さん。保育所などにも魚を卸していた職人さん。
「SOBA師匠」唯一のそば先生。美しくそばを打ち、美しく粉をふるう。
「グラビティマスター」どんな問題も重機で解決。おしゃれな拠点整備長。
「DIYヤー」何でもできる採銅所のホープ。特に電気工事が得意。
「OKOMEテイマー」お米のスペシャリスト。採銅所の食を支える。
などと言った感じ。
これを地元のお祭りの屋台に持ち込んで、トレーディングカードとして三枚100円で販売したところ、33セットがあっという間に完売しました。知ってるおじさんたちが、登場人物ですからね。おじさんたちは、小学生のヒーローとなって、握手を求められるようなりました。
その後、このゲームで遊ぶ様子を地元ローカル局が紹介したことで、一気にバズり、世界中の注目を集めるまでになったと言います。
切り口は、過疎の町で小学生向けのカードゲームが世代間交流のきっかけになったと。
なるほど、この手法は、世界中どこでも応用が効くわけで、真似するところも多そうです。
何にもないからといって、じっとしていても何も生まれませんが、人間がいる限り、そこに必ずドラマがあるということ。面白いねぇ。