真珠湾攻撃の8ヶ月前、各界から優秀な若手エリートを集めて、内閣総理大臣直轄の「総力戦研究所」が設立されました。
日米の戦争が始まった場合に起こる可能性をシュミレートして、上申するのが目的だったといいます。
そのための機密情報は必要に応じて充分に提供され、メンバーが出した結論は「もしアメリカと戦えば、日本は必ず負ける」というものでした。
せっかくの研究結果も軍部がそれを飲むことはありませんでした。
陸軍は、4年に及ぶ日中戦争で将兵18万人が生命を落としていたことで引っ込みがつかず(アメリカの意を汲むと中国からの撤退を余儀なくされる)、海軍には国家予算の7割を軍事費に注ぎ込んできたため、止まれなくなっているという組織の論理があったのです。
逆らったら、詰られる、殴られる、殺される。そういう時代でした。
猪瀬直樹の『昭和16年夏の敗戦』(中公文庫)をもとに、NHKノンフィクションドラマ『シュミレーション』が放映されました。
これは強烈な反戦ストーリーです。
あの戦争を回避する微かな可能性はあったんですね。
NHKプラスでは、23日22時まで視聴可能だとのこと。必見です。