小学校の修学旅行で旅館の大部屋に座布団が積み上がっているのを見つけ、みんなと笑点ごっこを始めた私は、生粋のお笑いファンです。
原点は、牧伸二の『大正テレビ寄席』と藤田まことの『てなもんや三度笠』、それに『ルーシーショー』にあり、毎週食い入るように見続けておりました。どうやって、人を笑わせるか、いや、笑われるかでも構いません。生涯にわたっての研究テーマなのであります。
保険会社の広報部門におったとき、芸人さんとの接点を見出して、イベントに呼べば良いと思いつきました。お客様に喜んでいただく早道の一つはお笑いの要素であり、音楽系よりはコストが安いってことに気付くわけです。初期のニュースペーパーのメンバーには、大変お世話になりました。「さる高貴なご一族」の危ないネタを鳩山邸で披露されたときが、人生最大、幸せの絶頂でした。
「こんにちわ〜‼︎」だとか「ハゲラッチョ〜♬」みたいなのじゃなくて、背景を膨らませて想像させるような、後からじわじわ来るような笑いが好みです。東京03とかダウ90000とかかが屋とか、そういうやつ。作り話で嘘くささがプンプンする漫才よりは、日常を切り取ったような一コマを発展させるコントの方が好きなんです。
昨夜のキングオブコントは、トップバッターとして登場したロングコートダディが優勝しました。
個人的にはや団でしたけれど。まぁ、この二組が傑出していたように思います。
番組的には、後半へ行くほど点数が落ちていく、なんとなく盛り下がっていくってこと、どうなんでしょう?
M1と違って、ファイナリストの得点が予選と合算になるというシステムであるため、どのユニットも初戦から自信がある方のネタで臨みます。
だから、決勝では明らかに予選よりもグレードが低くなるという構成上の問題を制作側はどう捉えているのか疑問です。MLBでは考えられない。
もう一つ、M1では出演順をくじ引きにしており、それも演出の内なんですが、キングオブコントは事前に済ませていたと片付けます。
それって、コントが舞台設営の都合があるからだとはいえ、事情を知らなければヤラセを感じさせてしまうってとこ、鈍感だと思いました。