都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

消滅社会

『あの本、読みました?』の番組で紹介されていたので購入したのが『消滅社会』(村田沙耶香著・河出文庫)です。

これは苦手なSFホラーのジャンルなので、想像力が追いついていかず、辛口となってしまいました。

物語は、世界大戦をきっかけとして、人工授精が飛躍的に発達したパラレルワールドを舞台としています。行き過ぎた草食系の末路と言いますか、全ての国民が人工授精で子供を産むようになり、夫婦間のセックスは近親相姦でタブー視されるという設定です。

何から何まで変に真面目であり、息苦しい展開が続くため、フィクションながら嫌な気持ちに導かれてしまいました。

少子化が進み続けると、出産が国の管理下に置かれるって話、全くあり得ない話ではありません。

そして、子供をみんなで可愛がりながらペットのように育てるという感覚は、風刺のパンチが効き過ぎです。気持ち悪かった。

消滅社会ねぇ。

 

【テーマ】タイトル・時代性・学習性 17点

【文章技巧】読みやすさ・バランス 16点

【人物描写】キャラクター・心理描写・思い入れ 14点

【構成】つかみ・意外性・スピード感 15点

【読後感】爽快感・オススメ度 12点

【合計】74点