都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

暗くなるまで待って

何だって知らないよりは知ってる方が話題に幅が出て、コミュニケーションにおいて有効だと思いますが、そうは言ってもジャンルは際限なく広がっているし、次から次へと新しい情報が登場してくるので、ほーんとキリがありません。

若い子は、ONが何のことだか分からないらしい。なるほど、そういうことだ。全部分かっていようとするから無理がある。

音楽なんかその典型ですね。クラシックなんて、聴いたことがなくてもヘッチャラです。その代わり、 Mrs.GREEN APPLEとかYOASOBIとかVaundyなんかは外しちゃいけないのが若者コミュニティ。

映画もねぇ。10年以上、経過したものは知らなくていいんです。そうしないと、新しく出てきたやつに追いつけないからです。

ただ、そういう理解だと、クリエイティブにはなかなか繋がりません。

例えば、お笑いを志す者は、基本が落語にあります。緊張があって、緩和があり、そのギャップが笑いを生むということ。

「よそう、また夢になるといけねぇ」が何のことだか分からないと、仲間にすら入れてもらえない。そういうものです。

 

50過ぎてから映画デビューした私は、過去の名作をほとんど観ていません。だから、平日の昼間、時間があれば、NHKBSプレミアムかテレ東午後ローにチャンネルを合わせています。

今日のBSは、オードリー・ヘプバーン主演の『暗くなるまで待って』でした。

ほとんどのシーンが主人公の住んでいる部屋で撮られていて、まるで演劇の舞台でやっているかのような作品で、前半で触れられた言葉や場面を綺麗に伏線回収していく展開は、謎解きの要素も加味され、ドキドキをヒートアップさせています。いい映画は、視聴者の脳内に語りかけてくるのであります。登場人物が少ないのも、舞台演劇っぽい。外国人の顔や名前を覚えるのが苦手な私には有り難かった。

そして、何と言ってもタイトルが秀逸です。これしかないって感じ。

充分に楽しませていただきました。