都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

AIに頼りすぎる娘

私と『探偵!ナイトスクープ』の出会いは上岡龍太郎が局長を務めていた時代の「日本全国アホバカ分布図」から始まります。

大阪生まれのサラリーマンの男性が、東京出身の妻と言い争う際に、自分は「アホ」妻は「バカ」と言い、お互い使い慣れない言葉でなじられ傷付くという経験をしながら、東京と大阪の間に「アホ」と「バカ」の境界線があるのでは?と思い立ち、番組に調査を依頼して来たのです。

そこから、日本中を巻き込んだ学術研究として、ついには柳田國男の『蝸牛考』を上回る言語学的に価値のある作品へと発展して行きました。

局長の手足となって動き回るのは、主に関西のお笑い芸人で、越前屋俵太北野誠桂小枝など、この番組以外ではあまり見かけない、だけどめっちゃ面白いスーパースターを生み出しています。

この、ふざけながら真面目に調査に乗り出すところが絶妙で、一つの依頼を15分にまとめるから、バカバカしいだけのハズレがほとんどではあるものの、半年で一度くらい、いわゆる神回とでも言うべき感動的な名作が生まれています。

 

先週放送された「AIに頼りすぎる娘」は、今年ナンバーワンの名作でした。

こんな依頼文から始まります。

「二人の娘が何の迷いもなく、学校への提出物や発表を人工知能で仕上げている。次女は人権に関する標語で表彰された。審査する人間も見抜けない出来栄えだ。そういう結果が出たことで、娘の将来が不安になった。今後、親に相談することなく、何でもAIに頼るようになったら、どうしよう。助けてください」

これを受けて、スリムクラブの眞栄田賢が依頼者宅へ向かい、調査にあたります。

娘は標語作成の際に、AIを使ったことに罪悪感はないと言い、学校の先生からもそれを禁止されるようなことがないのだとキッパリ。

このとき表彰された作品は7つで、娘がAIを使って作った作品は、こうです。

「優しさの 数だけ心に 花が咲く」

なるほど、こんなことがAIで簡単にできるんですね。ビックリです。だけど…。

そこで、表彰された7人のうち、都合がついた5人を集めて話を聞くことにしました。ちなみに、他の4人の作品はこんな感じ。

A子:「優しさの 数だけ心に 花が咲く」

B子:「ありがとう ごめんなさいは 自分から」

C子:「見もせずに 決めないでほしい 人の個性」

D子:「誰かがね 何と言おうと 好きな色 好きな服とか 何でもいいの」

このうち、A子とB子はAIによるもので、C子とD子がそれぞれ自分で考えた標語です。

A子の作品は、依頼者の娘と全く同じでした。AIだから、そういうこともあるんでしょう。それでも同時受賞となります。確かに出来がいい。

で、それぞれに表彰されて嬉しいと言っていたのが印象的です。悪びれることはありません。

自作のC子からは「せっかくやるなら自分のためになるようにしたい」との正論も。こういう意見って、AI派はどう受け止めるんでしょう?

依頼者である父親は「自分が大人になったとき、AIを使い続けていると、どうなっているかを想像して欲しい。魅力のある人間というのは、自分のアタマで考える力を持った大人のハズだ」と。これを受けてAI派の子から「確かに、それだと他人の意見に流されてしまう人間になってしまう」「もうちょっと自分で考えてみようかな」の考えを引き出しました。

番組はここで終わらせません。

最後に、この5人にもう一度、その場で自分で考えた標語を作ってもらいます。

A子:「自分の気持ちは 相手に何でも 伝えてみよう」

B子:「個性はね みんな違って みんないい」

C子:「やってみよう 自分の色を 光らせて」

D子:「息詰まる そんなところへ いなくていい」

娘:「世の中は みんな一緒じゃ つまらない」

B子から、「(AIで作るより)達成感がある」のコメントをもらいました。

娘の作品は、AIでA子と丸被りした前作を受けてのものです。依頼者の父親は泣きそうでした。

 

それにしても、デーモン小暮松本人志が消えて、長い間空白となっている局長役が向いているなぁと感じました。それはどうでもいいか?